「国鉄色」って何色?最近よく見かける

「昭和な鉄道の車体色」の謎

国鉄色とは、日本国有鉄道とその後継であるJRグループなどで採用されている車体の塗装の総称。

JR東日本.・E653系7両1本が、「かつての485系による常磐線特急ひたちの塗装イメージ」で常磐線エリアに帰ってきた。

羽越線で活躍していた1本が、クリーム色と赤帯の外観で登場。「新しさとノスタルジーを兼ね備えた地元の方々に愛されるデザイン!

 

最近、「レトロ/昭和/夜汽車/懐かしの」といったキーワードを組み合わせて新たな楽しみ方を提案する鉄道旅がぷち人気です。それらには多くの場合「国鉄」という文字も見られます。
この国鉄とはもちろん、かつて国営事業として鉄道事業を運営していた「日本国有鉄道」のこと。1987(昭和62)年、国鉄は分割民営化され、現在のJRとなりました。  2021年現在、懐かしい電車や古くからある車両とともに、「国鉄色」という色名も“懐かしい"の意味を含めて登場することがあります。国鉄の車体色のパターンは大体決まっていました。ある固有の色というよりは、そんな国鉄時代の塗装をまとめて国鉄色と呼んでいます。
 

特急車両は「クリーム色と赤」の組み合わせ

 特急形車両は「クリーム色と赤色」の組み合わせでした。 
旧国鉄時代のボンネット型特急電車
 この塗装は国鉄初の特急形特急電車が登場した1958年に採用。以降、485系や183系などの電車特急、キハ82系やキハ181系などの気動車特急に用いられ、全国的に見られる塗装になりました。  赤色とクリーム色の組み合わせを変えた国鉄時代の特急形電車として、1981年に登場し、つい先日まで現役で活躍していた185系電車も人気があります。185系は2021年3月まで東京と伊豆を結ぶ特急「踊り子」で使われました。  
現在は消滅した「ブルートレイン」のもとになった塗装も国鉄色に分類できます。寝台車の塗装は20系が登場した1958年に確立され「青地に白帯」が標準となりました。青を基調とした塗装から20系はブルートレインと名付けられ、次第に寝台列車を表す言葉として定着しました。  ブルートレインは幹線の新規開業や高速バスの台頭、その他交通移動需要の変化などにより惜しまれながらも廃止されましたが、今なお「ブルートレイン」の文字があるだけで、国鉄時代の寝台列車や夜行列車、「古き良きあの頃」のようなコトやモノを思い出す人も多いです。
 

普通列車の国鉄色といえば「オレンジと緑色の湘南色」

 当時の普通列車ももちろん国鉄色でした。特に有名な国鉄色は、「オレンジ色と緑色」の通称「湘南色」でしょうか。関西圏住みの筆者も子どものころ「かぼちゃ電車」と呼んで親しんでいました。  湘南色は1950年に登場した80系電車に採用されました。それまでの普通電車は茶色一色が一般的。それが、オレンジ色と緑色のあざやかで明るい2トーン塗装はインパクト抜群だったようです。 

 以降、湘南色は主に113系や115系をはじめとする、向かい合わせボックスシートのある直流型近郊電車の標準塗装として定着しました。  2トーンの湘南色の由来は、東海道線沿線のみかん畑をイメージして「みかん」と「みかんの葉」の色であるとする説もありますが、国鉄でD51形蒸気機関車を手掛け、後に“東海道新幹線生みの親"となる島秀雄氏の談話から、当時のアメリカの鉄道(グレート・ノーザン鉄道)の2トーン塗装を参考にしたとする説が有力です。  鉄道博物館や京都鉄道博物館に行くと「国鉄色」にまとった国鉄時代の車両も見られます。国鉄時代の車両が元気に活躍するローカル鉄道もまだいろいろあります。

JR最後の”本物”の朱色とクリーム、国鉄色急行を纏う現役国鉄形気動車、キハ66。

 

国鉄時代の鉄道を愛でるときはぜひ「国鉄色」にも注目してみてくださいね。

 

by   GIG@NET

 

 

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