コント/復讐
(スーツを着たAとAにナイフを向けたBがいる)
A:なんだよお前・・・・、
俺がお前に何か悪い事でもしたのか?
B:いや、お前は何も悪くない、
ネクタイが俺に悪い事をしたんだ・・・
A:えっ!?
B:だからこのネクタイを殺す。
A:生物じゃないから殺すとは言わないし、
ネクタイを殺すと言うことは俺も傷つく事になるぞ。
B:多少の犠牲は仕方ない。
A:多少では無いだろ。
(やばい、このままじゃあいつに殺される・・・・、
でもネクタイを殺すって言うからネクタイを外せば大丈夫かな?)
(Aがネクタイを外してハンガーに掛ける)
B:ネクタイの奴が浮きやがった。
A:浮くとは言わねーよ。
B:お前を巻き込んでしまってすまなかった、
お詫びに俺とネクタイについて話してやろう。
A:お願いします。
B:それはある朝の事だった、
俺は寝坊をしてしまったんだ、
だから急いでスーツに着替えた。
しかし、そんな俺にひとつの壁が立ちはだかったんだ、
それがネクタイだ。
A:関係ないけど「だ」と「た」が多い。
B:ネクタイを結ぶ事に1時間もかかった。
そして会社に遅刻してクビになった。
だからネクタイを殺すんだ。
A:それはお前が悪いだろ。
B:(再びAにナイフを向けて)
余計な事は言うな。
A:遅刻したのはそれだけか?
B:それだけだ。
後は普通に社長を殴ったり、契約書を無くしたりしただけだ。
A:そこまですごい事やっているのにクビにならなかったのがすごいよ。
B:だからこのネクタイを・・・・
A:ネクタイは悪くない、
お前が悪い。
B:お前までネクタイの仲間になるつもりか。
A:そうだ。
B:ならお前もころす。
A:人を殺すと刑務所に入る事になるぞ。
B:えっ!?
A:知らなかったの?
お前刑事ドラマとかよく見るだろ。
B:刑事ドラマってフィクションだろ。
A:その中に出てくる刑法はノンフィクションだよ。
B:なら俺はネクタイを殺した容疑で逮捕されるところだったのか・・・・
A:ネクタイは人じゃねーよ!
B:(ネクタイに向かって)
ありがとう。
A:俺はこっちだけど・・・・
B:お前だったの?
A:俺が説得したんだよ。
B:えええええええええええええええ、
ネクタイが俺を説得してくれたんじゃないの?
A:そんな訳ないだろ!
B:お前か・・・
A:そうだよ。
B:巨大なネクタイが説得したように見えたのにな・・・
A:お前眼科に行って来い。
B:分かったよ巨大蝶ネクタイ君。
A:えっ?巨大蝶ネクタイ君?
B:たしか巨大な蝶ネクタイが・・・、
お前だったのか。
A:早く眼科に行って来い。
そういえば俺を誰だか知ってるか?
B:あっ、そうえばお前は「アンチ蝶ネクタイの会」会長だったよな・・・・・
(あっ、やばい・・・・・)
(Bがナイフを落とす。)
A:(Bの落としたナイフを拾って)
お前を殺す!
B:きゃあーーー
結構な自信作だけど、見直してみたらなんて強引な展開なんだ