引き続き田沢型6銭切手(Red Brown)の使用例をご覧に入れます。
印刷物や商品見本などの第4種郵便は書状(3銭)よりも1銭安い2銭となっていましたので、3倍重量でちょうど6銭となり、この切手が単独で使用できる料金に当て嵌まります。
理論上はその通りなのですが、なかなか現物にはおめにかかれません。あったとしても、このように大型封筒で風采が上がらないものが殆どゆえ、珍しいにしても、迂闊に展示に使うと美的感覚を疑われそうで、選択を躊躇せざるを得ないのが困りもの。
第4種便は4銭切手単貼の2倍重量便でも、入手が容易とはいえず、3倍以上の重量便はさらに難しいとはいえ、理想的な状態のものを探すとなると、もはや絶望的です。
画像は一応その実例です。
入札目録を送ったもので、かなりの重量があったことが窺えます。消印は本郷(大正11年8月31日)で、埼玉県粕壁あてとなっています。
残念ですが、展示には不向きなマテリアルですね。