東郷4銭初期使用 | 郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

JAPEX切手商ブースでの購入品です。

お馴染みの東郷4銭切手ですが、たまたま見つけた初期使用例(発行月の消印)です。





この切手は第1次昭和切手の第2号(第1号は乃木2銭)ですが、当時はまだ昭和白紙4銭切手がたくさん売れ残っており、新4銭切手が全国に行き渡るまでには時間を要しました。

このため初期使用例は郵趣家によってつくられたもの以外は本当に少なく、それも東京中央局が多いのですが、これは足立局(昭和12年8月31日)差し立てとなっています。

この切手に限らず、初期使用例のカバーは初期印刷切手の特徴をよく示しており、製造面において非常に有用な史料となります。やはり水剥がししたものとは説得力が違いますので。