迷走のクンブメーラ【前編】 | セカイスケッチ

セカイスケッチ

2012年2月出発しました!!!
私たちの旅は「ブラジル」スタートの東回り。
絶景・建築・ビールを求めて・・・夫婦で世界を巡る♪安宿情報も満載っ
スケッチも頑張って描いてきまぁ~す!


深夜0時。

僕たちはあまり進まなくなったバスの車中で、
お互いの顔を見合わせながら不安の色を隠せないでいた。




「大丈夫かなぁ…?」


「もうけっこう近くまで来てると思うから、3時ぐらいには着くよねぇ…?」


「っていうかヤバくねっ⁉」(°Д°;≡°Д°;)







やっぱりもう少し早く出ておくんだった。

そう思ってみても、今更後の祭り。

バスに軟禁状態の僕たちには、ただただヒンドゥーの神に祈ることしか出来なかった。









世界最大の宗教祭にして、サドゥー(ヒンドゥーの修行僧)の祭典クンブメーラ




4年に一度、4箇所の聖地を順に巡るこの祭典。

そのなかでも最高の聖地と言われるアラハバードで開催される12年に一度の年は、
ずは抜けて凄い規模らしい。









世界の祭りと言えばパッカーの大好物☆

この噂は瞬く間に旅人の間に広がり、
この時期に合わせてインドに入るパッカーが相当いたことは間違いない。

ご多聞にもれず僕たちもそのうちの一組だし、
バラナシに押し寄せたパッカーは国籍関係なく、みなクンブメーラの話題で持ちきりだった。






「いつから行く?」


「列車でも行けるって聞いたんだけど~」


「宿なんてもう取れないよねぇ?」


「っていうかヤバくねっ⁉」(°Д°;≡°Д°;)







誰もが戸惑い、誰もが浮き足立っていた。

都市伝説のような噂や憶測だけで、確かな情報が全くと言っていいほどないのだ。

それもそうだろう。

12年に一度ならパッカーに経験者などいるはずもない。









かろうじて手に入れた情報は、

・一ヶ月間に5~6日やるらしい。

・その5~6日のなかでも2/10が一度盛り上がる日らしい。

・12年前の2001年は7000万人が集まったらしい。








ーーーっ⁉ 7000万人っ⁉ ( ̄□ ̄;)!!






そりゃ日本の人口の半分じゃないかーーーいっ‼ (((( ;°Д°))))






日本の人口の半分が一箇所に集まるなんて、
カオスっぷりが半端ないインドでもそうそう見れないカオスっぷりだろう…。














同宿の仲間と打ち合わせした結果、前日の夜7時に出発することにした。

バラナシからアラハバードまではバスで3時間ほどの距離。






…が、これはあくまでも普通の日ならである。






7000万人が集まるような状況で渋滞が起きないはずがない。

僕たちが目指すのは、翌朝日の出とともに始まる(らしい)全裸のサドゥーたちの大行進&沐浴だ。











※ネットから拝借画像




これを見たいがためだけに全ての日程を調整したのだ。



「万が一にも見逃したくない!」(`・ω・´)ゞ



こうして僕たちは日の出の10時間以上も前にアラハバードに向けて旅立ったのであった。














…が!∑(゚Д゚)









そんな僕たちを嘲笑うようにバスは徐々にスピードを下げ、
翌朝4時ついに完全に動かなくなってしまったのである…。






「甘かったか…」


「どこまで続いてんだ、この渋滞は…」


「っていうかヤバくねっ⁉」(°Д°;≡°Д°;)










しかし、迷ってる暇はない。

運命の日の出まであと1~2時間しかないのだ。

お互いの顔を見合わせながら、皆が決断の瞬間を自覚していた。










photo:01

バスの同乗者は僕たち以外は全員インド人だった。

その彼らが運転手と一言二言話した後、
バスを捨てて歩き始めたのを確認すると、誰ともなく呟いた。









「しょうがねぇ!歩くかぁ!」ヽ(;´Д`)ノ










ここは一体何処なんだろう?

アラハバードまではどのくらいあるんだろう?




街灯もない真っ暗な一本道。

吐く息もまだ白い。

辺りを覆う朝靄に反射するヘッドライトの光が、オーロラのようにゆらゆら輝いていた。






何もわからないけど歩くしかない。

何もわからないから歩くしかない。






何十台もの放置された車を通り抜け、

何十人ものインド人を追い越してもまだゴールは見えなかった。






1時間ぐらい歩いた頃だろうか、不思議な音が聞こえ始めた。




太鼓の音?音楽かなんか?



何かわかんないけど、とりあえずめちゃくちゃデカそうだ!( ̄Д ̄;;








満天の星空、オーロラの揺らめき、不思議な音色、微かに認識できる大きな光。

この先に何かとんでもないものがいるという感覚だけは伝わってくる。



漠然とした昂揚感。



もうとんでもないことは始まっちゃっているのかもしれない。

でも相変わらず道はわからない…。









photo:02

こうして僕たちはこの先に待つ何かを目指し、
ただ音のするほうへと一歩一歩進むのであった…。









次回は「怒涛のクンブメーラ【中編】」


いよいよ世界最大の祭りに突入だぁ!(≧▽≦)









ken

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