【お茶から農薬? インドからの報告】
ダージリン、アッサムなどで有名な世界最大の紅茶生産国インドでも、残留農薬の問題は深刻です。
グリーンピースのインド事務所では、同国内で販売されている、パッケージされた茶葉を対象に、残留農薬の調査を実施しました。
その結果、サンプル全体の96%で農薬が検出されました。
検出された農薬の中には、日本でもおなじみのミツバチの大量死の一因と言われているネオニコチノイド系農薬(イミダクロブリド)が検出されています。
インドだけではなく、日本国内でも大量に利用されているネオニコ系農薬がミツバチなどの生態を脅かしています。食品などを選ぶ際には、有機農家を応援する意味でも、ぜひ有機農業で生産されたものを選んでいきましょう。
▼詳しい報告はブログをご覧ください。
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/50478/
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インドと言えば、ダージリン、アッサムなどで有名な世界最大の紅茶生産国ですよね。そのインドではいま、グリーンチャイが流行っているそうです。使 われているグリーンの茶葉には多くの栄養素が含まれていて、さらにスパイスで味を際立たせた伝統的なお茶で、世界でも重要な生産物だそうです。
しかし、そのお茶に有害な農薬(殺虫剤)が含まれているとしたら、みなさんどう思いますか?
グリーンピース・インドでは、インド国内で販売されている、パッケージされた茶葉を対象に残留農薬の調査を実施し、レポート「Trouble Brewing
」にまとめて発表しました。
その結果は、とっても心配なものでした。
【調査結果の要旨】
・46サンプル中、合計34種類の農薬が検出された。サンプル全体の96%で検出された。
・検出された農薬の中には、最も危険な農薬であるモノクロトホスと、ミツバチの大量死の一因にもなっているネオニコチノイド系農薬イミダクロブリドが検出された。
・農薬が検出されたサンプルの半数以上は、10種類の“カクテル(混合物)”の農薬が含まれており、その内の1つのサンプルからは20種類の殺虫剤が混合していた。
・最低でも一つの農薬が検出されたサンプルは、EUが設定した残留基準値を超えていた。
・検出された農薬34種類の内、23種類の農薬はインドで茶葉栽培への使用が許可されていない。さらなる調査によると、インドで1989年以降、使用が禁止されている農薬であるにも関わらず、DDTが頻繁に使用されていた。
インドでは、茶葉の栽培時期に複数の農薬(殺虫剤)が混合されているものを使っており、多くは危険物質であると世界保健機関(WHO)が認定してい るにも関わらず、インドで販売され使われ、輸出されています。インドで生産されるはお茶の11% は世界に輸出されており、ロシア、米国、英国、ドイツに 高い比率で輸出しています。
輸出されている多くは、お茶のブランドで有名なリプトン(Lipton)、トワイニング(Twinings)、テトリー(Tetley)、として流通しており、これらのブランドは、インドの飲料大手タタ・グローバル・ビバレッジズ、ヒンドゥスタン・ユニリーバ、トワイニングなどに関連している企業です。
グリーンピースは、各国で農薬の厳しい残留基準の必要性を訴えるとともに、農薬を大量に必要とする工業的な農業からの脱却と、有機農業を広く進めるための資金投資を推進するよう政府と企業に訴えています。
今回の働きかけにより、ユニリーバは既にグリーンピース・インドの要求に合意しました。
日本国内でも大量に利用されているネオニコチノイド系農薬がミツバチなどの生態を脅かしています。農薬に依存しない有機農業こそがいま求められています。食品などを選ぶ際には、有機農家を応援する意味でも、ぜひ有機農業で生産されたものを選んでいきましょう。
■レポート「Trouble Brewing
」
(英語/2014年8月 グリーンピース・インド発行)
http://www.unilever.nl/nieuwsenmedia/persberichten/2014/UnileverstartonderzoekinIndianaarmogelijkheidtheetetelenzonderpesticid