ケニア共和国大統領賞候補物語 | サバンナの風のブログ

ケニア共和国大統領賞候補物語

みなさま。

2012年1月24日火曜日の今日。
道普請人ケニア事務所のあるエルドレットはケニア晴れです。

郊外約10kmのシマット・グループでは道直しが進んでいます。

オフィスでは国連ILO : International Labour Organization 、国際労働機関との会議の準備が進んでいます。

在ケニア日本大使館との会議の日時の設定も進んでいます。

次の道路補修をする予定地がエルドレットの町の中。
市街と町域の道路を管理する国家機関であるケニア都市道路公社との公文書の交換も進んでいます。

道普請人のごくごくありふれた普段の一日です。

突然、耳に響き良い言葉が事務所に飛び込んできました。
「Presidential Award」。
「プレジデンシャル・アヲード」。
「ケニア共和国大統領賞候補」。

電話してきたのは国家環境管理公社です。
「おたくチェランガニ・ヒルズの森林再生計画やっとるやろ」。
「おたくの農民グループの活動」。
「ケニア共和国大統領賞の候補になっとん」。
「書式があるけん即記入してくれん」。

御存知のように道普請人はトヨタ自動車さんの助成でナイル川の源流の一つ、チェランガニ山系の森林再生に取組んでいます。

サイトは私どものオフィスから160kmの泥田道を突っ切った辺境も辺境の片田舎のマラクウェット・イースト県です。
森林再生のため樹木の苗作り。山系斜面の表土の保全のため土のうを使っての
テラシング(段々畑化)。これに取組んでいる農民グループの活動が大統領賞候補に選ばれているとのことです。

グループとプロジェクトを開始したのが2011年1月。当時のメンバー数はたったの12人。現在、傘下に303人のメンバーを持つ立派な組織に育ってきています。

2011年1月から12月の期間に、グループは118,500本の苗木を生産してチェランガニ山系の森林再生に貢献しています。




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12人で始めたグループの原苗圃場です。ここを勉強場にして、近隣の他のグループを
巻き込みメンバー数を303人に増やし、1年間で118,500本の苗木を生産しました。



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グループ農民の「土のう」を使ってのテラシング作業光景です。
急な斜面の表土が流亡するのを防ぐ大切な環境保全作業です。


このプロジェクト、小さな事を大事にしていく道普請人の得意技で騒ぎ回りました。
小さなグループを勇気づけ元気づけました。苗作りが地域のビジネスになるような仕組みを作りました。
そのために地域選出国会議員を活動に巻き込みました。
国有林再生と環境に係る関係省庁も活動に巻き込みました。
40ヘクタール余りの国有林、学校、小さな水源に地域住民総出で植林しました。



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日本からやって来た京都大学の学生ボランテイア。彼らはチェランガニ地域に植林した
苗木が新芽を出し健全に育っていることの証人になりました。


「Presidential Award」。
候補でも良いのです。
辺境の活動。
人に知られ難い地道な活動。
知られざる活動を何人かがケニア共和国大統領賞に値すると評価してくれたのです。
アソシエーションの大きな励みになります。
道普請人の大きな励みになります。

素敵な響きを事務所にもたらして下さった元種はトヨタ自動車さんです。

ありがとうございます。