クリント・イーストウッドが引退や、と話していたのですが
嬉しいことに撤回し主演した映画、
今回は監督はしていません。
「人生の特等席」を観てきました。
大リーグ、アトランタ・ブレーブスの
大リーグを舞台にした映画では、その名もずばりの
「メジャーリーグ」チャーリー・シーンが
クリーブランド・インディアンズのピッチャーで
99番の背番号、「ワイルド・シング」のテーマソング
にのってリーリーフに向かう姿が印象的でした。
最近では、ブラッド・ピットがオークランド・アスレチックスの
GMに扮した「マネーボール」があります。
「マネーボール」は、スカウティングに
アイビーリーグ出身の秀才パソコンオタクの
データを採用しデータ通りに選手を獲得し
常勝軍団にアスレチックスを変えたという実話を
ベースにした映画でした。
この映画の中で、昔ながらのやり方のスカウトが
ダメだしされるシーンがあるのですが、
「人生の特等席」では、これと真逆の展開に
なっていくのでしょうか・・・
熟練の年老いたスカウトは、、
仕事に支障がおきるほど眼が悪くなってきた・・・
これが縦軸でストーリーは展開します。
チームでの長年の同僚、上司との絆、
早くに奥さんを亡くした父親とひとり娘との愛情、
なぜ父親と娘が疎遠になったのかの謎、
娘の新しい恋の芽生えが横軸で絡んで
展開していくシナリオは良く練り上げられてます。
基本は 父と娘 モノですがね。
娘役のエイミー・アダムスが、
イーストウッドも口づさむ
「ユー・アー・マイ・サンシャイン」の曲が、
効果的に使われて思わずこちらも
口づさみますよ。
ラストシーンにレイ・チャールスのブルージーな
「ユー・アー・マイ・サンシャイン」をエンディングに
かぶせるあたりはオシャレですね。
それと、イーストウッド監督映画「グラン・トリノ」では、
車はフォードのトリノに乗っているという設定が
意味を持っていましたが、今回は
古いフォードのマスタングに乗ってました。
これも演出上の大道具として彼の頑固さ意固地さ
を語る上で納得です。
原題はTROUBLE WITH THE CURVE
ピッチャーの投げるカーブと
人生の曲がり道を引っ掛け秀逸です。
人生の分岐点でのプライオリティの決断を示唆しています。
また映画のストーリー展開でも
カーブを打者が打てるか打てないかが
重要なポイントになっているのです。
台詞の中に特等席という表現は出るのですが、
やはり邦題ではなく原題の方に味があり
原題の勝ちですね。
ローハイドから観ているファンにとって、
マカロニ・ウエスタンの「荒野の用心棒」は、
黒澤のパクリでもめた作品でしたが、
痛快な西部劇でした。
イーストウッドは黒澤をリスペクトしてたんですね。
それも含めて愛弟子の監督ロバート・ロレンツに
受け継がれていってるのが嬉しい限りです。
