で?個人の情報の価値はどうなった? | 踊るアホぅで喜怒哀楽・2

で?個人の情報の価値はどうなった?

大日本印刷から個人情報863万件流出 

販大手「ジャックス」のクレジット会員約15万人分の顧客情報が流出し、一部が詐欺グループに不正使用された事件で、情報流出元となった大日本印刷(東京都新宿区)は12日、元派遣社員の横山博文容疑者(45)=窃盗容疑などで逮捕=が計863万7405件、43社分の得意先企業の個人情報を持ち出していたと発表した。既に一部の社が公表した分も含まれているが、個人による不正流出としては過去最大規模とみられる。被害に遭った得意先の中には大日本印刷に損害賠償の請求を検討する企業もある。


・・・864万人とはまたスゴイ数だ。以前、ヤフーが流失したときが450万人ほどではなかっただろうか?個人情報法施行以来、明らかにこのような不祥事は増加しているように思う。今回のみで、成人の約1%(100人に一人)ぐらいは流失しているのではなかろうか?これまでの相次ぐ金融機関などの流失も含めれば、人口の一周分ぐらいしていることだろう。


 企業の危機管理と声を大にしている方も多いが、完全にモラルの崩壊としかいいようがない。個人データというのは、実際には、複製可能な文字あるいは文書、あるいは記憶媒体であるため、業務を進めるたびに感覚が麻痺していくもの。個人情報に関しては、企業もかなり神経質であろうし、プライバシーマークといわれる承認も抹消される恐れもあり、けっこうウルさいのと思っている。


 そして、過去、集団訴訟の損害賠償は1人あたり1~2万円。訴訟になる前に500円ぐらいの割引券や商品券で収める企業もあったのだが、支払う数が大きければ膨大な費用で、場合によっては、その企業がいっぺんに吹っ飛んでしまいかねない恐ろしさも含む。


 業務に携わるのはほんの一部の社員であり、表に出てくる企業が直接業務をする事はほとんどない。また、皆さんも各HPのプライバシーを見て欲しい、関連会社、提携会社とは共有することになっているのだ。
 関連会社や提携会社の社員教育まで面倒は見られないから信頼関係の問題であろうし、コスト重視で選ばれた下請であろうから、現場は腐って業務をやっていたのかもしれない。


 大日本印刷の契約先43社は、場合によっては損害賠償もありうるということらしいが、結局、一番の被害者である顧客は、どうなったのか?

法律が施行されようが、こんなに役に立たない個人保護の法律であれば、罰則(罰金)の強化、あるいは法自体の廃止の検討が必要な時期ではないかと思う。