達人の手の平 | 踊るアホぅで喜怒哀楽・2

達人の手の平

テレビや新聞などを見ると、プロ野球のキャンプ情報の報道をよく目にするようになった。野球は主な選手ぐらいしか知らないが地元ホークスだけは応援している。王監督の復帰、小久保選手の帰福もあり、今年こそは!と思っています。


開幕に向かって主力選手や新人選手がクローズアップされて、多くの選手が今の時期トレーニングにて体を苛め抜いている様です。私がが注目したのは、

選手の『手』


バッターやピッチャーの手や指先は鍛えた証である『マメ』が出てきて、手の『マメ』が破けて、血が出ていても練習をする風景に「それでも○球の玉を投げ込みました」とか「それでも○本の柵越え!」などと、コメントがついてくる。


私も剣道をやっていたので『マメ』とは無縁ではなかった。手の平、足の裏、様々な『マメ』と痛みをこらえて格闘してきた。『マメ』の上に、さらに『マメ』をつくって上達していくのだが、それを超える『究極』の手の平があった。剣道の場合、主に右手の人差し指の付け根、左手の薬指と小指の付け根、そして手の平に『マメ』ができるのが(ゴルフをする方はわかりやすかもしれません)、鍛えれば鍛えるほど柔らかくなっていくのだ。


ガチガチした手のひらが、赤ちゃんの手の平みたいにポヨポヨになっていくのだ。高校の恩師いわく、素振りを何回も繰り返したり(死ぬほど)、稽古に励むと体の無駄な力が抜けていくからだという。力が入っているから、『マメ』もできるし、いざとなったときに直感的に動けないと聞かされた。宮本武蔵の二刀流の構えの絵も見たことはあるが首から肩、足のつま先にかけて力が入っていない様子がよくわかる。前にも、横にも、後にも動ける構えになっている。


地道な稽古を創意工夫しながら続ける事で、幅を持ち臨機応変に対応できる自分をつくる。あ~今更ながら『道』なんだな~とプロ野球を見て思うこの頃だ。