健康ジプシーはどこへ行く?(前編) | 踊るアホぅで喜怒哀楽・2

健康ジプシーはどこへ行く?(前編)

健康ジプシーはどこへ行く?(前編)

一昨日から今朝にかけてニュースのトップは、不二家から一転し、報じる側のマスコミに摩り替わりました。皆様すでにお怒りの『あるある大辞典』です。内容はすでにご存知であろうし、その情報の裏側と私たちにとっての食生活をもっと考えるべくなにわのおっさん様oumiclininc様「院長の独り言」 がよりよい食生活へ導くための知識を教授されています。そして、それをご覧のコメントなどを見る限り、そこには情報を冷静に受け止め、正しい判断力を持った方の多さに驚くばかりであります。

多くの皆様は見識が高く惑わされることはないと思いますが、私なりに健康食品関連の事をダラダラですがお伝えしようと思います。


まさに天国と地獄そのもの。先週の高視聴率から今週は一転して番組が消えたました!

今回は一番組の終了という手打ち?をやっていますが、本来公共性の高いテレビ局が捏造というよりインチキをやってしまい、今後その資格があるのでしょうか?

しかし、私は図らずともこの業界を身を寄せていた者として、もう少し早くお伝えすればよかったと今更後悔をしています。天下の公共の報道機関と自称するマスコミの番組捏造とそれを非難し合わないマスコミ同士の体質。また放送業界を管轄する総務省や厚生労働省の黙認。死者が出なくて本当に良かったと良く思います。


しかし、一部の視聴者側にも責任はあると思ってます。なぜなら渦中の番組やその他の番組とその視聴者は、癒し癒されの関係ではなかったかの?あれだけ嘘くさい番組を10年間も放映、放置されながら、「今更騙された!」とは何とも勝手な気がしているのです。チャンネルをつければ流れてくる情報ですから、視聴者にはどうしようもないことなのですが、『見ない!』という選択も簡単にできるのです。テレビ番組は視聴率主義ですから、視聴率が下がれば自ずと番組は消えていきます。


すでにテレビというメディアは末期症状を迎えていると思います。

視聴率の大幅な低下、広告料離れ、さらなる追い討ちは2011年完全デジタル化です。ありきたりのまがい物のCMが費用対効果の採算が合わず、ビデオ機能によるCMカット、デジタル化は飛躍的なチャンネル数の拡大と視聴率低下をさらに招くと予想されます。今のうちに支持率(視聴率)を集め、来るべくして来る業界再編に備えなければいけないためです。


『健康ジプシー』『ダイエットジプシー』『健康マニア』

と呼ばれる人は多く存在し、自身でわかっていながら短期間に食材を乗り換える方がたくさんいらっしゃる!今回、『裏切られた』とクレームを発している方の多くはそのような方だと思います。実際は、その方をターゲットにして制作は行われているのが現状なのです。ですから、このような過激な番組が無くなるとストレスが溜まる方は、多いのではないでしょうか?


私の記憶にも残っていますが、その該当する消費者の方々は、さらに過激な効果がある食品を探しています。「何故?そのような物ができないのか?」という罵声まで浴びせられる事もあるのです。そのような消費者に育ててしまった業界にも責任はあります。これは稀な人たちではなくて最低でも数百万人は存在すると思います。根拠は、今あるTV、新聞、チラシの掲載量(広告・ダイエット関連の広告量)から計算すれば明らかです、7桁を数える欲望の集団は実際に存在していると思っています。そして業界は踏み込んではいけない毒薬に手をつけてしまったのです。


今までに多くのこの手の番組には、良識ある医師からの質問状は絶えなかったはずで、ことあるごとに制作側はのらりくらりと対処してきました。おそらく現役医師からすれば、何を根拠のないことを公共の電波に流すのか?などと長年思われていたことでしょう。


毎日のように新聞の折込広告には詐欺まがいの美容整形や、ダイエットの広告を目にします。ほとんどの方は、素通りされるされることでしょうが、健康番組の制作手法は、この類と変わりありません。最もらしい事実をちりばめ、それがあたかも関連して希望する結果が得られるようなつくりになっています。多くの広告代理店はマーケティングと言いますが、そうであればマーケティングという言葉も地に堕ちたということです。


それから、見る側としてはほとんど気付いていないのですが(公表はされています)、あの手の番組は、『バラエティー』というカテゴリーになっています。もしくは『報道バラエティー』になっていると思います。私からすれば、バラエティー番組で健康への効果効能あるいは、ダイエット効果を促す検証番組をやっていいのか?と疑いたくなります。それも、スポンサーつきで。私は商売柄広告媒体の資料を長年集めていましたのでそれを聞いた時には驚きました。公共の報道といえども民間なのですから、利益の分配がなされていて当然です。その利益は当然、視聴者から得るものとして想定しているわけです。情報は有益ですが、踊らされると結果的に損をします。良識ある皆様は多分、バラエティーとして離れた目で見ておられた事と思います。


何も『納豆』が悪いわけではありません。

発酵食品をたくさん食べる事は良いことだと思います。しかしバランスが必要でしょう。私は、何かの資格や免許を持っているわけではありませんので、私の話も鵜呑みにできないでしょうが、大概の健康食品広告の嘘は見抜けます。またニッポンの類稀なる食文化は長い歴史で先人が立証してきていますので、それをことさら便利に改良する必要はないのではないのでしょうか?すでに300年前からあるとわかっているのです。(参考:oumiclinic様医食同源・前編後編


私は今までに多くの健康に関する食材を扱ったり、その生産工程なども見てきました。当然、何故?こんな物がバカ売れしているのか?と首を傾げたくなるようなものまであるのです。しかし、その商品のファンは知ることなく365日その商品を愛用して、企業も利益を挙げていくのです。健康関連の多くの企業は、社会貢献の名の下にPRをしていますが、多くは商品の原価率の低さと低管理費(人件費、設備費など)のメリットがあるなど儲けやすいからです。健康への信念をもって事業を運営している法人はわずかといえましょう。いつもどうやって視点をそらさせるか?どう興味を起させるか?数字のトリックをどこに使うか?を常に考えているのです。


非難は覚悟の上、はっきり言います、多くの健康食品の類は、原料は自然の物ですが、あまりに安全に配慮する挙句、ただの色の付いた粉末化あるいは固形化しています。洗浄、殺菌、乾燥、殺菌などの多くの工程を経て安全に配慮すぎた商品ゆえ広告に唄う栄養成分は存在しないかと思います。私はこれが健康に貢献するとはとても思えないのです。(一部、きちんと製造された食品もありますので誤解のないよう付け加えておきます)


しかし、今回の報道で加熱した健康バラティーの自粛、視聴者のマスコミを見る目が少し正常回復に向かうのではないかと思っています。明日以降の健康報道バラエティーは、今回の報道をどうとらえニュースとして伝えていくのでしょうか?他局もどのような方向性を持って放送をしていくのが楽しみです。


後編へ続く