3月29日の米国債券市場で、2年物国債金利と10年物国債金利で、2年物の方が金利が高くなる逆転現象が発生した
専門用語で、「逆イールド」と呼びます
これが発生すると、1,2年後に景気後退に入る事例が数多くあった
通常金利は、長期物の方が高い。
逆イールドは、長期運用がこの先どうなるか不安で、とりあえず短期物で運用しておこう
という場合に発生する
今回は、米国の金融政策の不安から発生したものである
米国は、インフレを抑えようと利上げを表明している。その一方で利上げを進める結果、設備投資が減り景気が後退に向かう
といったシナリオを多くの市場参加者がもったということである
過去には1970年代以降の景気後退局面では1~2年前に逆イールドが発生している
2008年のリーマンショックの2年前に発生
2001年のITバブル崩壊の1年前に発生
今後の景気は、急激な利上げでインフレを抑えられるかどうかにかかっている
インフレが長引くようなら、景気を犠牲にしてでも利上げを続けざるを得ないからである
それほど、過去インフレ退治に苦労をしてきた歴史がある
日本の金融政策は、米国とは真逆で、大規模金融緩和の拡大と言っている
なので日本の金利上昇が鈍いため、極端な円安となっていくのである
なので、今は外貨をもっておくことは一定の合理性があると思う