【ご家族の方へ】伝えたいこと。 | 井上健斗 FTMブログ

井上健斗 FTMブログ

株式会社G-pit net works 代表取締役のブログ。仕事のこと、プライベートこと。日々の出来事をゆる〜く書いてます。

出国前のお話。

 

僕は、お見送りにきてくれた《しょうすけ君》のお母様と

ある約束をしました。

 

術後、ご本人は麻酔の影響でほとんど寝ています。

(個人差があります。)

 

日本で無事を祈り、待っているお母さんからすれば、

連絡が取れないことは、とても心配。

 

無事に手術が終わった時、代わりに

「連絡をお願いします携帯」という約束です。

 

もちろん、快くお受け致します!

 

私たちアテンドは、こういったご依頼を受けることが多く。ご家族のお気持ち、お話を伺う機会が多いですひらめき電球

 

 

いつもいつも、思うことひらめき電球

個人的な意見も大きいのですが。

 

 

手術により、性別変更により、私たちは

未来に大きな希望を持ちながら、手術を決断しています。

(個人差があります。少なくともご自身で決断して、手術、性別変更を望むほとんどの方は、希望をもっています。)

 

かつて僕自身も同じ気持ちでした。

 

手術、治療をする前。女性として生きていた時代ですね。

未来に一切の希望を持てませんでした。

 

女性として就職し。

女性として結婚し。

女性としてこれからの人生を過ごす。

 

何一つ、現実味がなく。

自分ごととして考えることが不可能でした。

 

それは、脳の性自認が(自分の性別を認識している部分)

生まれつき男性だったんだ。と今になって明確になりました。

 

以前、当時の自分は、そんな自覚もなく。

自分自身がよくわからないまま、

ひたすら現実、周りとのギャップに苦しんでいました。

 

手術をして性別を男性に変更し、

社会的にも男性として生活している今。

初めて自分の人生を歩き始めた実感があります。

 

もちろん、手術は絶対ではございません。

手術には必ずリスクがあります。

 

また、精神面でも個人差があり。

一人一人、それぞれに幸せの形はあります。

手術をしたからといって、

全員が必ず幸せになるわけではございません。

 

 

その上で希望を持ち、自ら手術を望む人たちのお手伝いがしたいと思っています。判断が難しいのですが、未来に希望のない、

人生に幸せが訪れない手術、アテンドは受け付けておりません。

こちらからお断りさせて頂くケースも数件ございました。

 

お父さん、お母さん、ご家族の方が心配されること。

 

「手術をして無事に目覚めるのだろうか?」

 

「性別を変えて、結婚できるのか?一生孤独か?」

 

「わざわざリスクを犯して手術する必要ないんじゃないか?」

 

たくさんのお言葉を聞いてきました。

これは、愛があるからこそ、心配だからこそのご意見で

決してないがしろにしてはいけない気持ちです。

 

中には、こういったご家族の心配する意見と対立し、

喧嘩をしてしまったり、疎遠になってしまうケースもたくさん見てきました。

 

結局は、ご家族で話し合い、和解するしか方法はないのですが。

たくさんの方の経験、たくさんの家族の形を見て、

直接お手伝いをしてきた私たちアテンドが言えること。

 

手術をして、戸籍を変更することで

お子様の人生の道は開けます。

明るい未来のために治療を選択しています。

 

「20年、30年以上、女性(男性)として生活できたから、

きっとこのままでも生きていける。」

 

と、こう思う気持ちも十分に理解できます。

愛情を持ち、一番近くで見てきた人達ですからひらめき電球

 

 

ただ、その数十年間は、性同一性障害の僕らにとって

計り知れないほどの孤独と。

生きるより死んだほうがましだと思うほどの苦しさです。

未来への希望なんてこれっぽっちもありません。

 

「いやいや、普通に女性(男性)として
それなりに楽しそうにしていたじゃないか。」

と思うかもしれませんが。

 

正確に言うとそうするしか生きる方法がなかったからです。

 

誰にも言えないかった。言わなかった。

誰に言っても理解してくれないとわかっていたから。
みんなとは違う自分を、自分が一番受け入れきれていなかった。

自分を殺して生きる以外、道がありませんでした。

 

 

性別を変えたいという気持ちは、当事者にしかわからない気持ちです。理解はできなくても、否定はしないであげてほしい。

 

間違いなく言える事は未来は明るいということ。

手術の選択は未来の希望のための選択です。

 

アテンドをやっていながらこう言うのはおかしいのですが。

ゆくゆく、近い将来は、手術をしなくても性別が変更できたり。

そもそも性別という狭い枠でとらわれない生き方ができたり。

結婚など、国の制度自体が大きく変わってほしいと思っています。

 

以前に比べて、認知も、理解も広がり

確実に良い時代になってきました。

 

より、我々の未来は明るいです。

確かに大変なことは多いですが、決して不幸ではありません。

 

ご家族の方は、当事者とは別の悩みがあります。

ご家族同士をつなぐイベントや、団体もご紹介可能です。

当事者以外の方のご相談も大歓迎です。

 

少しでもお役に立てれば嬉しいです。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

長文になりましたが。

 

ご家族含めて、前向きに生きていけるように。

安心して任せて頂けるような、アテンド会社を目指し続けたいと思っています。

 

それでは、お母さんとの約束の話から。

タイヤンヒー病院、手術記録ブログに戻ります!

 

つづく

 

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