認知症の母親の介護と体調を崩し働けなくなった父親を持つ女性が、利根川で無理心中を図った事件が報道されました。
一命を取り留めた娘さんが、母親に対する殺人と父親に対する自殺幇助の疑いで逮捕されるという大変悲しいニュースです。
近所でも評判の親孝行の娘さんだったそうです。
介護と生活苦で追い詰められて、止む無しの行為だったようです。
世界一高齢化率と高齢化の速度が早い日本。
超高齢化社会の問題として、今後、こうした事件が増えて来てしまうのではないか?心配です。
今回の事件は、高齢者介護、働けなくなった人への福祉の問題が大きいと思いますが、同時に「死ぬ権利」ついて考えさせられます。
今月5日に、カリフォルニア州では尊厳死が認める「死ぬ権利」法案が認められ、来年の一月から施行されるようです。
昨年、末期の脳腫瘍の女性が、尊厳死が認められているオレゴン州に移住し、自宅で家族に看取られながら安楽死したニュースが話題になりました。
アメリカでの末期患者に対する自殺幇助の合法化は、オレゴン州、ワシントン州、モンタナ州、バーモント州、そしてカリフォルニア州の5つの州で認められるようになりました。
今年の5月に、不治の病である脊髄の腫瘍で長い闘病生活を送るイギリスの男性が、安楽死が認められているスイスで自ら人生を閉じたというニュースがありました。
ヨーロッパでは、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクなどで「死の幇助」安楽死・尊厳死が認められ、特にオランダでは、安楽死専門のクリニックがあるそうです。
安楽死・尊厳死に関しては、賛否両論、様々な意見がありますが、世界一の高齢社会を迎えている日本においても、今後、検討していく必要があると思います。