コンビニ世代の若い人たちを見ていて、「汗臭さを感じさせない」爽やかなんだけど、ちょっと中性的な男子が増えていると感じています。
 そして、その大きな原因が彼らの食生活にあるのではないか?と僕は思っています。

 医食同源と言いますが、毎日食べるもので、私たちの身体の健康が作られ維持されています。
そして、身体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するのがホルモンの働きです。

 加工食品などに入っている「内分泌撹乱物質(環境ホルモン)」が身体の中でホルモンと同じような働きをし、正常な男性ホルモン・女性ホルモンに影響を与えます。

 この環境ホルモンの影響で、「40代男子に比べて20代男子の精子の数が半減している。」というデーターが国際的に報告されています。
 この環境ホルモンの日常的な摂取が、日本男子を草食男子と呼ばれる中性的な人間にしているのではないでしょうか?

 殺虫剤・農薬のDDTを発見したミュラー博士はノーベル生理学・医学賞を受賞しましたが、その後、生物学者のレイチェル・カーソン女史の「沈黙の春」によって、その危険性が指摘され、環境問題の先駆けとなりました。
農薬や化学肥料を使うことで、虫や土の中の微生物を殺すだけでなく、生物濃縮によって魚や鳥、そしてそれを食べる人間にまで、様々な悪影響を与えます。

 現在、市場に出回っている食材は、農薬や化学肥料を使って人工的に育てたものがほとんどです。そして家畜の餌には遺伝子組換え物質が含まれています。
コンビニやスーパーで売られている加工食品には、保存料や酸化防止剤など様々な化学合成された添加剤が使用されています。
容器やペットボトルからはプラスチック由来成分も微量づつでも毎日のように身体の中に蓄積されます。

毎日とっている食事から、「内分泌撹乱物質」(環境ホルモン)が身体の中に蓄積されて、知らず知らずの間に、身体が変化していると思われます。

 先日、大手焼肉チェーン店に肉を卸している工場経営者からお話を聞きましたが、赤身の牛肉に後から脂を注入して「高級な霜降り肉」としているそうです。その方は絶対に食べたくないとおっしゃっていましたが、その食材偽装の話を聞くと外食産業の世界も怖くなります。

 健康な身体、健康な生活は、まず毎日の健康的な食生活から始まります。
 経済成長ありきの政策やTPP参加による国際競争が、ますます食の安全を脅かしていくのではないか!とても心配です。
自然に則した健康的な食生活が送れることを国家戦略に出来ないものでしょうか?