ロシア陸上競技の選手たちが国ぐるみで、組織的にドーピングをしていたことが公表されました。
 国際オリンピック委員会(IOC)は「スポーツの世界にとって、非常にショックな報告書で残念だ。IOCは国際陸連が必要な結論を出し、措置を取ると信じている」と声明を発表しました。

 選手個人がドーピングをして、それが発覚して失格となることは過去にも何度も聞く話ですが、今回の事件の場合は、選手の意思ではなく、コーチや医師に無理やりドーピングさせられた選手も多数いるようで、その隠蔽を国ぐるみがやっていたという、かなり大掛かりで悪質な問題となっています。

 WADA(世界アンチドーピング機構)は、来年のリオデジャネイロのオリンピックの陸上競技に、ロシアの出場停止を勧告しました。

 フォルクス・ワーゲン社のディーゼル排ガスの不正事件や旭化成建材の杭打ちデーターの偽装事件などの問題を先日のブログに「成果主義の弊害」というタイトルで書きましたが、スポーツの世界でも「勝つため」の国ぐるみの不正が発覚して、とても残念です。

 なんの為のスポーツなのか? なんの為のオリンピックか?
グローバル社会の中での国力のアピールだったり、
経済効果ばかりを追い求め、スポーツの真の目的が見失われてしまっているのではないでしょうか。