香港での『真の普通選挙を求める』デモが拡大しています。

 香港のトップである行政長官を決める初めての普通?選挙。

 今までは、誰でも立候補できるが、選挙権は企業や議員などの選挙委員のみだった。

 今年の8月から、選挙権は18歳以上の香港市民が投票出来るようになった。
ところが、立候補は、中国政府に認められた人しか立候補できない。(事実上、民主派の立候補者は排除されている)

 「それでは、真の普通選挙とは言えないではないか!」
と、10代の若者が中心となって立ち上がった。

  デモ参加者が催涙ガスを防ぐため、傘を盾にして活動していることから、 「Umbrella Revolution(雨傘革命)」と呼ばれ、大きな社会運動となり、世界中にインパクトを与えている。



 中国の社会主義と香港の民主主義との対立。

 これには100年以上前からの歴史的経緯がある。
香港はアヘン戦争でイギリスの植民地となった。
99年間の租借となり、1997年に中国に香港が返還された。

 この約100年間、イギリスの植民地として、香港では自由な民主主義社会の文化が培われた。
だから返還直前には、中国の社会主義体制に不安を持っている富裕層が香港からカナダのバンクーバーなど、多くの人達が海外へ移住した。

 中国に香港が返還された際に、
・一国二制度(社会主義と民主主義)を認める。
・高度な自治(司法・立法・行政、言論の自由、報道の自由など)を認める
 この二つを50年間は変更しないとされたが、中国側からの香港への締め付けがどんどん強くなっているようだ。

 香港は、中国から独立するつもりはないが、これまでの自由を維持したい。
 一国二制度なのだから、中国に真の民主主義を認めさせたい。
 そうした想いが募り、今回の民主化要求デモに広がったようだ。

 「自由と民主主義は絶対に守りたい」という香港の人達の気持ちは当然だと思います。
アメリカ政府も香港支持を表明しました。

 中国は、今年アメリカを抜きGDP世界一となるとも言われる経済大国となりました。
大気や水質汚染など深刻な環境問題が起きており、地球温暖化の原因といわれる温室効果ガスの排出量も膨大な国です。
また世界で最も人口が多い国(約14億人)でもありがすが、先日、日本でiPhone6が発売された際も中国人のマナーの悪さが問題になりました。
経済力を持った中国の強引さは目に余るものがあります。

 日本をはじめ近隣国に対して、平和を乱すような様々な脅威を与えています。

 中国の在り方が全世界に与える影響は甚大であり、この香港の真の民主化を求めるデモの行方も注視していきたいと思います。