この夏、前回ブログで紹介したダンテの「神曲」と共に、哲学・政治学の祖とも言われる古代ギリシャの哲学者プラトンの文献の研究を行いました。
民主政治の原点であるソクラテス・プラトン・アリストテレスの3大哲人の生きた時代の古代ギリシャの哲学からは、2400年経った現代にも通じる教訓とヒントが沢山あると思います。

今日はプラトンの「国家」第ニ巻に出てくる「ギュゲスの指輪」について、書き留めておきたいと思います。

正直者で知られる羊飼いのギュゲスは、 ある日、地震で空いた洞穴の中で指輪を見つけました。
その指輪の宝石を内側に回すと、自分が透明になって他のだれからも見えなくなってしまうという不思議な力を持っていることに気づきました。
そして魔法の力を得たキュゲスは、最後には透明人間になって宮殿に忍びみ、妃と通じて王を殺害し、王国を乗っ取ってしまいました。


この物語は「不正がばれないのであれば、誰でも欲望の赴くままに行動し、平気で悪事を働くものなのだろうか?」と問いかけています。

哲学者プラトンは「不正なことをすべきではないのは、その結果が他人にばれてしまうからではない。その人の魂が病気になってしまうからである。」

「悪事は知られなければ構わないという考えは、良心を腐らせ悪しき結果となる」とプラトンは語っています。

Be gentleman!