『ヨットで太平洋を横断してみたい。』

私が子供の頃から漠然と抱いている夢の一つです。

たぶん、子供の頃に、堀江謙一さんがマーメイド号で一人で太平洋を横断した絵本を読んだのがきっかけだと思います。

成人の儀式として、メラネシアのバヌアツ共和国ではナゴール(元祖バンジージャンプ)をするように、
恐怖心を乗り越える本物の勇気を持った大人の男になるために、ヨットによる太平洋横断を経験してみたい。

ヨットで嵐を乗り越えて遠い国まで行くことが出来たときに、一人前の海の男になるような、そんなイメージを持っています。


今月15日に出港したキャスター辛坊治郎さんとブラインドセーラーひろさん、この二人による福島から米国サンディエゴまでのヨットによる太平洋横断。
大変楽しみにしていました。

しかし、昨日、宮城県沖1200キロの洋上で、ヨットの浸水により沈没。救命ボートで漂流しているところを海上自衛隊に救助されました。

インタビューによると周りに障害になるものがないことをレーダーで確認して仮眠していた最中に、ドッカーンと何かがぶつかる衝撃がありり、右舷から突然浸水が始まったそうです。
太平洋沖には様々な漂流物もあり、大変危険であることを再認識させられます。

借りた船は放棄し、8月までの二ヶ月分の食料から様々な機材まで全ては海の藻くず。
海上保安庁からの要請で海上自衛隊の飛行艇が二機出動。荒れた海の中で、二機目になんとか救助され無事に帰還されました。
辛坊さんは「救助にたくさんの人や税金を使うことになり、反省しなければならない」と謙虚に述べていたが、今後、こうした冒険の許可がおりにくくならなで欲しいと思います。

海では低体温症が大変危険ですが、インタービューを聞くと、体温が下がり、二人で体を温めながら生き延びる努力をしていたようです。
辛坊さんは、助けられ「この国の国民で良かった」と感想を述べてました。
2ヶ月の予定の長旅の5日目の事故。もっと先で遭難したら、救助活動はどうなっていたのか?と思うと本土から1200キロでの遭難は、不幸中の幸いとも言えるかもしれません。

先月、三浦雄一郎さんが80歳でエベレスト登頂に成功し、前人未到の快挙が大きな話題になりました。
私は是非、国民栄誉賞を渡して欲しいと思いましたが、政府は「三浦雄一郎記念冒険家大賞」を設立させることを発表しました。
「人間の可能性にチャレンジした冒険家で、国民に夢や希望、感動を与えた者の栄誉をたたえる。」そうですので、辛坊さん達が、その第一号になったら面白いなと思っていたので残念です。

記者の今後に関する質問に「正直、今後、どの面下げてという思いはする。そういう意味では自らを省みる時間がいるだろう。今後の仕事は白紙」と話し、コメンテーターをしばらく休業することも示唆したそうです。

私は、このつらい体験を経験をした辛坊さんの今後に期待したい。


冒険は、人間の器を広げ、やり遂げた時の達成感は何物にも代え難い。
しかし、失敗した時の代償も大きい。

だが、失敗を恐れずに、挑戦する姿こそ美しく尊い。

だからこそ、誰もが、何度でも、夢に挑戦できる社会をめざしたい。

何度でも挑戦できる社会では、誰もが、いつまでも夢や希望を持ち続けられるから…。

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