賢人が亡くなって1年3ヶ月。
あっという間に月日は流れていく。
あの日の苦しみもつらさも決して消える事も和らぐ事も無い。
一生続く。
時間が解決しない事も世の中にあるのだ。
だけど伊集院静の言うように、何十年後の私は何か時間の経過によって変化するものを理解出来るかも知れない。
賢人が亡くなったあの日…私は心臓マッサージされている賢人に叫んでいた。
まだ何もママはしてあげられてない。
賢人に何も出来てないよ。
私は…その思いがあるからこそ毎日一生懸命子供に全力で愛情を注いでいる。
賢人にも麗夏にも幸せになって欲しい。
だから私は2人を幸せにするためこれからも出来る事は何でもしてあげたい。
昨日、妹が言った。
『怖い夢は相変わらず見る。きっと今の幸せが奪われるのが怖いからだと思う。今まではその怖い夢に負けてた。でも今は勝てる自分になった。必死に闘える、振り払う自分になれた』
1年3ヶ月妹はずっと賢人を失った現実と闘い続けている。
家族それぞれが色んな思いを抱えている。
麗夏が生まれたから賢人の死という悲しみが和らぐわけもない。
幸せの中にポッカリ穴が空いている。
決して埋まらない穴。
一生埋まらない。
それを埋めようなんて思わない。
埋める方法は無い。
妹は恐怖心を自分の強い気持ちで振り払った。
そう考えると…私は夢でも強い。
夢でも家族に襲いかかる何かに負けるつもりは更々無い。
恐怖心は自分の気持ちの持ち方で強さに変わる。見えない恐怖心は自分の中のトラウマ。
負けそうになったら賢人の強さを思い出す。
賢人の勇気は私の誇りだ。


