猛暑の夏・・・
本来なら8月後半にはお宮参りだったが
麗夏の体力を考えて、涼しくなった頃を予定していた。
あっという間に10月。
賢人を連れていく事が出来なかったお宮参り。
2ヶ月と17日で亡くなった賢人が亡くなるその日の午後に
妹は、杉並区の大宮八幡へ行った。
『なんだか急に行かなきゃと思った』という妹。
泣きながら賢人の回復を願った。
ここは私が生まれて両親とお宮参りに来た場所。
賢人を連れて行きたかった。
私の願いを知っていた妹は必死にそれを望んだ。
しかしその夜、賢人は亡くなったのだ。
無念だった。
そして今年、麗夏のお宮参り。
参加する家族全員(8名!!)の予定を調整し、結局決定した日は
・・・・・驚いた。
賢人が生きた2ヶ月17日目だったのだ。
去年、その日数で妹の身体を借りてお宮参りをした賢人。
この偶然はただの偶然なのか?
それ以降目が覚めなかった賢人の再手術の日
7月24日に生まれて、
2ヶ月17日目に行きたかったお宮参りに行く。
賢人が闘った痕でもある手の甲のアザ二つ。
同じ場所にアザを二つ作って生まれた麗夏。
今でもアザはある。
その他兄妹をつなぐ偶然は重なっている。
私は思う。
偶然の重なりは必然。
賢人の遺影写真を持ってお宮参りに行く。
賢人の遺影写真を持って家族写真を撮影する。
賢人の席を用意してもらい食事会を行う。店への手配は済んだ。
他の人は不思議に思うかも知れない。
だけど・・私は母親としてしてあげたい事を実行している。
賢人はちゃんと生き続けている。
偶然という必然を重ねて私達に生まれ変わった事を伝えてくれる
賢人。
二倍愛する。賢人と麗夏を二倍愛して守っていく。