ホテルR | オトコのウエディングプランナーってどうよ?

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フリーランスの男性ウエディングプランナーはぎはらひろむねがブライダルについて赤裸々に本音で語るブログ

こんにちわ。ケントです。ボクが19年間お世話になった、勤めた大阪のホテルです。同グループの東京のホテルに勤めた5年を除いた14年は、ここに毎日通っておりました。ホント語り尽くせないほどいろいろなことがありました。



ホテルRがある大阪の中之島というエリアは何か不思議な感じがします。独特なんです。川に挟まれた中州で、江戸時代は各藩の蔵があった場所...いわゆる倉庫街。なんだか大阪っぽくない場所なんですよね。


ボクが入社した当時はおよそ1,500室の客室がありました。日本でも有数の超巨大ホテルです。フロントカウンターが長くて...初めて見たときはビックリしました...長くてしかも折れ曲がって...まだ続いてる(笑)まあ、今もそのままです。多忙日は2,000名以上のお客様がひとつ屋根の下に泊ってる...そりゃ、2,000名もお客様がいらしたら、いろいろなことがありますよ。フロントクラークとして一晩仕事すれば、よくわかります。幸運にも(笑)、ボクはこの超巨大ホテルで、1年半ほどフロントに立たせていただいて、それがよくわかりました。

TVドラマ(元は漫画)の「HOTEL」をご覧になったことがありますか?放映当時は大人気で高視聴率を誇ったTVドラマです。舞台の「東京プラトン」(千葉・舞浜のヒルトンがロケ地)で毎回、主人公の「姉さん、事件です」というセリフから始って、ホント、あっと驚くような様々な出来事が巻き起こるんです。

ボクは特別編も含めて、全話観ました。コンプリートです(笑)

ドラマと言っても、あの話はウソじゃないんですよ。あれぐらいのことよくホテルでは起きてます。でもホテルマン、ホテルウーマンってスゴいんですね。ホント、何とか解決してるんです。ですから安心して泊ってください。大丈夫です。

「HOTEL」の中に出てくる松方弘樹さんが演じてた東堂マネージャー(後に総支配人)って役があるんですが、カッコいいんですよね。ホント仕事ができるホテルマンなんです。あの方のモデルは我らホテルマンにとっては憧れの窪山哲雄さん(現:北海道のザ・ホテルウィンザー洞爺リゾート&スパの社長)という説があります。もう何年も前ですが、その窪山さんのお話を大阪で聞く機会があって。「あ~、この方が、あの東堂マネージャーか!」と感慨深いものがありました。長崎のハウステンボスのホテル群の基礎を築き上げた方でもあります。まあ、モデルとなった方もちゃんと存在する。ですからまんざらドラマの「HOTEL」もウソではないワケです。

テレビ東京「カンブリア宮殿」窪山哲雄 氏 >>>
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20080218.html


これはボクだけですかね。今もたまに会合等でホテルRを訪れるんですが、独特の匂いがするんです。あれは何だろう...『洗いたてのリネンの香り』ですかね。入社当時からずっとしてる。清潔感のする良い香りです。


ホテルRに限らず、日本のホテルチェーンは、今、完全に海外のホテルチェーンに押されている感がどこかあります。旅籠や旅館という、古くからの日本独自の宿泊施設のシステムがありながら、海外の真似ごとをしてきたホテル...限界なんですかね。ただ、今はインバウンドが需要の盛り上がりで宿泊が好調なんでいいんですが...その需要が尽きたときが心配です。ホテルウエディングを含め、若いひとたちにホテルへの憧れがほとんどない。恐らく利用の仕方もよくわかっていない。ボクらが学生の頃は憧れてましたよ。何とかして高級ホテルに行ってみたい、泊まってみたいと。


ホテルにはホントいろいろな部署、部門があります。ボクもたくさんの部署を経験させてもらいました。とても恵まれていたと思います。よく笑い、よく感動して、よく悔しい思いもした。たくさん勉強させてもらいました。ボクのすべての基礎、原点はここにあります。もっともっと語りたいことがありますが、また別の機会に。


時代の流れで、これからホテルRもいろいろと変わってゆくかもしれません。でもいつ訪れても、あの清潔感と洗いたてのリネンの香りはいつまでも変わらない...そんなホテルであって欲しいと思うのです。