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シュタインズゲートのような多世界は存在するか?

2011年からテレビアニメの放送がスタートしたシュタインズゲート

数ヶ月前からアニメにどっぷりとハマってしまった僕は、最近になって、このアニメを見ました。

そして、このアニメのなかでは、複数の世界線が登場しており、

それを見ていた僕の頭の中で、実際に多世界が存在することってあるの?という疑問が湧いてきました。

そこで、今回は多世界が存在するのかについて、文献や科学雑誌の情報を基に述べていきます。








もしあなたが、高性能の顕微鏡を使って、電子の様子を見てみれば、

電子はあっちにいたり、こっちにいたり。

観察するたびに電子はいろんな場所にいて、

今、この瞬間に電子がどこにいるか?と聞かれても正確に答えることはできません。

そこで僕たちは、電子が存在する場所を確率で考えるようになったのです。

それにより、電子の正確な場所は分からないけど、

この場所にこれぐらいの確率で存在してる、というように、確率で解釈するようになりました。

しかし、この確率で解釈することに対して、疑問をもっていた人物がいました。

シュレディンガーです。

そして、確率で解釈することに対して、こんな思考実験をして批判しました。

1.蓋のできる箱に猫を1匹入れる。

2.50%の確率で青酸ガスを放射する装置をセットした。

この思考実験の結果は、箱の中を見れば、青酸ガスを吸って猫が死んでいるのか、そうでないのかが分かります。

ポイントになるのは、箱を開ける前の段階です。

箱の開ける前の段階では、青酸ガスが放射されているか分かりませんから、

猫が生きているのか、死んでいるのか分からないわけです。

つまり、どちらの状態もありえる。

これを、猫が生きている状態と、猫が死んでいる状態が重なっていると言いましょう。

すると、箱を開ける前の段階では、箱の中の猫は、50%の確率で生きていて、50%の確率で死んでいるという半生半死の状態です。

これに対して、シュレディンガーは、すごく不自然に感じたわけです。

半生半死の猫なんて存在するわけがないですから。

そして、この思考実験は、シュレディンガーの猫と呼ばれています。

では、いよいよここから複数の世界線は存在するのか?という疑問に答えていきます。

この疑問に答えるのに、シュレディンガーの猫の話はとても役に立ちます。

多世界解釈について考えるときは特に。

多世界解釈というのは、1957年に、当時アメリカの大学院生だったヒュー・エヴェレットが発表したアイデアです

今、箱の中に猫を入れて、シュレディンガーの猫の思考実験と同じような仕掛けを組んでいきます。

そうすると、箱を開けるまでは、先ほど同様に次の2つの世界に分かれます。

1.猫が生きている世界
2.猫が死んでいる世界

すると、箱を開けるまでは、自分が1と2のどちらの世界の住民であるか分かりませんが、

箱を開けることで、1の世界の住民は、猫が生きていることを知り、

2の世界の住民は、猫が死んでいることを知ります。

そうなると、この多世界解釈では、箱を開けることで、世界は2つに分かれ、どちらかの世界に投げ出されることになるのです。

そして、箱を開け続ければ、世界はどんどん増えていくことになります。

そうすると、例えば、僕たちが宝くじ売り場に行って、宝くじを10枚購入したとすれば、

実際にその宝くじの当選結果を確認するまでは、

ハズレや、100円、もしくは1等など、さまざまな結果の世界が共存し、

結果を知ることで、それらの世界のいずれかに投げ出されることになります。

このように、多世界解釈をすれば、自分は数多に分岐した複数の世界のうちの1つの住民にすぎず、

シュタインズゲートのように、自分とは少しだけ状況が異なる、別の世界線で生活している自分がいるかもしれません。

しかし、実際に分岐した多世界が存在すれば、その世界の数だけ自分も存在するということになります。

では、本当の自分はいったいどこにいるのでしょうか?

そして、どれが本当の自分なのでしょうか?




このブログは、文献や資料を基に作成したもので、事実とは異なる場合もあります。あくまで一説です。ご了承ください。




参考文献
ぷち マンガでわかる量子力学
著者:石川健二
出版社:Ohmsha