半年ぶりにブログを再開したばかりなのに、多くの方にアクセスを頂いた。アメブロの政治家ブログは、誹謗中傷をプロバイダーが削除しているようなので、主に前向きな意見が掲載されるが、皆さんの指摘は本当に的を射ている。


 「ふわっとした民意は『本気』が大好きだ」とのコメントがあった。


 その通りだと思う。


 元々、僕と松井知事が親しくなったのは、彼の自己犠牲的なスタンスに共感したから。橋下知事が登場する前から彼は変わらない。


 「道州制のためやったら、俺らいつでも府会議員辞めたりますわ」


 そんなことを言い切る地方議員に僕は会ったことがなかった。


 その姿勢は、前回の統一地方選挙で証明された。大阪維新の会は候補者に対して、「1期限りの覚悟で、定数削減をする」ということを前提に公認を下ろした。そして現実に府議会の定数は2割削減された。


 僕自身は、2期限りの覚悟だった。次の選挙で橋下さんが衆議院議員になれば、そこで十分な爆発的改革ができる、と考えた。


 そもそも僕はこの10年間、多くの外遊のチャンスも断ってまで、寸暇を惜しんで地元を這いずり回り、道州制ばかりを訴えてきた。その結果、民主党が大勝した平成21年の究極の逆風選挙でも、何とか生き残るだけの力がついた。


 今回の総選挙でも下心がないわけではなかった。「自民党にいれば、維新と民主で反自民票が割れて、好都合だな」と計算したこともあった。「与党になれば、次は副大臣になれる」との邪念があったことも否定はしない。


 しかし、「それでも」と思った。


 維新という異質の勢力を国政に誕生させ、圧倒的に野党内でも道州制を支持する勢力を増やす。そして道州制と並行して、地方分権を定める憲法第8章(90条~95条)の改正を目指す。そのために、維新の国政政党において、中心になって仲間を集めた。


 コメントに「道州制と、そのための憲法改正の説明不足が敗因」との声があった。そこまで僕の真意をわかって下さる方がいることに感動した。


 ご指摘の通り、統治機構改革を原点とする僕らは、ブレるべきではなかった。道州制、首相公選制、一院制の「3制」を実現することを強くアピールすべきだった。


 僕は、党をつくる前から参議院選挙において、一院制を前面に押し出して、捨て身のアピールをする戦略を主張していた。


 「私たち、維新の候補者は、一院制を実現し、参議院議員でなくなるために参議院議員にならせて頂きたいんです」と。


 今回、この戦略を党に採択させることはできなかった。僕はあまりに非力だった。


 無念だ。


 自民党が風に乗り、「ねじれを解消させて」と主張するなら、「そんなにねじれがダメなら一院制にしろよ」と、カウンターを打つべきだったのだ。


 捨て身の姿勢を失えば、それはもはや日本維新の会ではなく、「日本保身の会」になってしまうことを、今回の大惨敗は教えてくれている。