今回はストーンズのコンピレーションアルバムを2枚紹介します。これらはどれもベスト盤のような性格のアルバムです。
Big Hits (High Tide and Green Grass)(UK Ver. /1966年)
1966年に発売されたこれまでのシングル・ヒット曲を集めたベスト盤。丁度ビートルズで言うところの”オールディーズ”に近い位置付けな印象です。デビューシングル”カム・オン”や”サティスファクション”などといった初期のヒット曲を聴く事ができるのでストーンズを初めて聴くような方にもおすすめです。しかし66年までの曲しか聴くことができないので60年代末から70年代初頭に掛けての所謂”黄金期のストーンズ”を聴きたい、と言う方にとっては注意が必要です。
また、UK盤とUS盤とで収録内容及びジャケットが異なっており、僕が持っているのは76年に再発されたUK盤仕様の日本盤です。尤も、UK盤の方が収録曲が多いのでお得感があります。
Big Hits (High Tide and Green Grass)
僕が持っているのは78年に再発されたUK仕様の国内盤で帯も残っています。ジャケットには魚眼レンズで撮られた写真を使っておりマフィア風の格好をしたメンバーが写っています(笑)。ブライアン・ジョーンズは何故か手に包帯を巻いています。撮影の直前に怪我でもしたのでしょうか?
Through The Past, Darkly (Big Hits Vol. 2)(UK ver./1969年)
1969年に亡くなった元メンバーのブライアン・ジョーンズの追悼企画として作られました。66年に出た“Big Hits (High Tide and Green Grass)”と同様、ジョーンズが在籍していた68年までのシングルでヒットした曲を聴く事が出来ます。なお、此方はやはりUK盤、US盤で収録内容は異なっています。実際に聴いてみるとブライアンの弾くギターの他、シタールやマリンバなどを聴くことが出来、彼のマルチ・プレーヤーとしての能力の高さが伺えます。また、ジャケットの内側にはブライアンへ向けた追悼文が記載されています。彼は作詞作曲こそしませんでしたがミックやキースら他のメンバーに与えた影響は図り知れません。悔しくも27歳の若さで亡くなってしまいましたがもしも彼が今もストーンズのメンバーとして生きていたならどんな作品を出していたのだろうかと考えずにはいられません。オリジナル盤のジャケットは四隅の角が切り落とされた様な八角形の変形した形をしていることで有名ですが、僕が持っているものは76年再発のUK盤仕様の日本盤で、ジャケットは角が切り落とされていない普通の形(オリジナル盤で切り落とされていた部分は黒色に印刷されている)です。
Through The Past, Darkly (Big Hits Vol. 2)
此方も78年再発のUK仕様国内盤です。オリジナルアルバムには収録されていないシングルでヒットした曲が中心です。僕はB面4曲目に収録されている”Sittin’ On A Fence”が気に入っています。マイナーですが美しいメロディーの隠れた名曲です。
“Sittin’ On A Fence”のミュージック・ビデオを見つけたので載せておきます。
さて、チャーリー・ワッツ追悼として始めて以来だらだらと続けてきたストーンズ関連の企画は一応今回で最終回です。お付き合い頂き、ありがとうございました。ゆくゆく面白い盤を入手したらまた紹介するかも知れません。