最後の最後まで奇跡を信じて闘い続けていました。
でも、家族として実際のところ
ただただ、側にいて祈っているだけにはいかないわけで。
何かが起きるかも知れないと....考えなくてはいけない事があります。
何も考えないで、いざ最悪な事が起きた!では、困るわけで。
けんとは、2月の末から足の炎症の為55日間入院。
なんとかめどがたって、4日間の一時退院ののち
ビザーダによる治療のため4/25再入院。
その再入院の前夜、
けんとから「入院前に、一度しか言わないので聞いてほしいことがある」と
前回の入院時から書き始めた黒い手帳を見ながら.....言われたこと。
もしも治療の途中で重篤な状況になった時は
延命措置は望まないこと。
お葬式、お墓のこと。
自分の母親のこと。
その時に連絡してほしい人。
手帳に書いてあることを読み上げながら
もう二度と口にはしないからと、話すけんとの手帳を持つ手が震えていた。
「わかった」
私は奥歯を噛み締めながらうなずくことしかできなくて
けんとの辛そうな表情と胸の奥に込み上げてくる怒りに似た感情で
けんとの前では涙より腹がたって、悔しくて辛かったな~あの時。
けんと、どんな気持ちで書いていたんだろう。
病気を宣告されてから、弱々しく
いつも私に強いことを言われていたけんとが
覚悟を決めたという事の重大さを
私も受け止めて全力で支えていこうと決意した夜だった。
あっ!忘れてた!!
その時に、へそくりのありかも教えてくれていました(笑)
おこづかいを貯めたものだったけどね~。