dishonored、クリアしました!PS4用にリファインされたHDバージョンですね。微妙に長いロード時間とトライアンドエラーを含めて25時間程度ですかね?

先日行われていたPSstoreのセールにて999円で販売されており、安すぎか!と勢いで購入。事前情報などはほぼゼロ。……これかつて購入したドラゴンエイジと同じルートや…

結論から言うと、結構良かったという言葉がぴったり来ます。良ゲーではあったけど、諸手を挙げて崇拝するほどじゃない感じ。オリジナルのPS3版で確認されていたというバグなんかも特になかったので、ステルスFPSという響きに魅力を感じる方や、知ってはいたもののバグで手を出すのを躊躇っていた方には箸休めにお勧めします。
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※以下、ちょっとしたネタバレを含みます。神経質な方はご注意下さい。

<多種多様なステルス>
このゲームのジャンルは先程言ったようにステルスFPSです。ステルス要素の含まれるゲームは星の数ほどあれど、私の知る限り大体のゲームはTPS。FALLOUTで有名なベゼスダ社製のゲームですが、イメージとしてはバイオショック、それもインフィニットにかなり近いです。勿論ステルス寄りですが。
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言わずと知れたFPSシリーズ、バイオショック。インフィニットはクリア済み。シリーズでは一応1と2はクリアした…かな?
シリーズファンから評価が高いのは後者のようですが、個人的にツボだったのは前者インフィニットの方です。薄暗く陰鬱な雰囲気から一転。ぶっ飛びテクノロジーを駆使して造られた空中都市を舞台に銃で超能力者で上へ下への大暴れ。その妙にレトロでスチームパンクな雰囲気といい、その裏に漂うダークな世界観といい、もう何もかもがドンピシャでした。非常に印象深いストーリーと合わせてオススメしたい一本です。
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FPS視点なので敵の動きは把握しづらいです。特に曲がり角や物陰でのニアミスでビックリする事が多々あります。また、見つかったときも何処から見られてんのかわからなくてビックリする。そして敵が間近に迫った時のドキドキ感はハンパないです。敢えてのFPSを面倒くさいと捉えるか、没入感があると捉えるかによってゲーム全体の評価がガラリと変わるでしょう。

基本武器は剣と魔法。その他拳銃やクロスボウ、ワイヤートラップも標準装備。
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主人公コルヴォ・アッターノは王室護衛官と呼ばれる身分。本来は女王陛下の傍に付きっ切りであらゆる脅威から彼女を守る為の役職だが、冒頭では街を侵し続ける疫病への対策と支援を求め、彼女の元から離れて諸国に外交官として赴いている。作中の文書などから推測するにかなり異例の事の様だが、いずれにしろただの腕自慢の脳筋では務まらない仕事の様である。
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ペストやコレラが流行っていた中世にはややそぐわないハイテクぶりですが、まぁ色々使える方が楽しいのでOK。魔法の方も瞬間移動や透視能力から、敵を暗殺した際に死体を消滅させるもの、はたまた体力を上昇させる単純なものから、果ては時間を捻じ曲げて停止させる能力まで選り取り見取り。

この多彩な武器と魔法を駆使し、自分なりの攻略ルートを築けると言うのが本作最大の魅力です。透視能力と瞬間移動を駆使して影の様に敵を始末していくもよし。手持ちの武器と魔法をフルに活用してステルス(物理)活動に勤しむもよし。時間を止めてワイヤートラップを敵中に放り込んでキリングフィールドを作り出すもよし。マップの広大な立体的構造も相まって、やりたい事をやりたい様にできるゲームです。いや、本当、潜入ルートも潜入方法も十人十色ですよ。まぁ敵さん結構強くて迂闊にドンパチしてるとジリ貧になることもしばしばなので、ステルス寄りにプレイした方が楽ではあるでしょうけど。目に見える敵をかたっぱしから消し炭にしても良い。それが自由です。
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私の個人的なオススメはブリンクダークシャドウ。この二つはどんなプレイスタイルでも使えるかなぁと。
ブリンクは、一言で言うと瞬間移動です。指定したポイントに向かって瞬時に移動し、その移動中は敵に知覚されません。ダークシャドウは透視能力。レベル2に上げると近くの敵の視覚範囲が表示される様になり、グッと動きやすくなります。
そして地味に高ポイントなのが、MPの消費量が少ない事。ブリンクもダークシャドウも使った瞬間は20%ほどゲージが減りますが、その後しばらく魔法を使わずにいると回復します。MP回復薬の数が限られているため無闇に強力な能力の乱発が出来ない一方、この二つは連続してさえ使わなければほぼ無限に使える。このアドバンテージは大きいですよ。
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…まぁ、私がゲーム中で一番使った武器は何を隠そう、二本の腕なんですけどね。いや、比喩的表現ではなく。


<チョークスリーパー最強説>
実はこのゲーム、パラメータの一つとしてカオス度と言うのが設定されていましてね。これは主人公コルヴォの行動によって上下する、まぁ他のゲームで例えるならFALLOUTのカルマのような数値です。カオス度は敵を殺せば殺すほど上昇します。ちなみに下げる手段は存在しないはず。

死体が増えるとネズミが蔓延り、ネズミが蔓延れば疫病の感染が拡大し、街が荒んでいく。ステージ毎のクリアリザルトでその時のカオス度が確認出来ますが、度々挟まれるロード中のTIPSで「全ての結果は行動を伴う。残忍な行動をとり続ければそれだけ悲惨な結果が訪れるであろう」と脅されるんですよ。要はカオス度を上げればしっぺ返しが来るよと。

具体的にゲーム中の何がどうなるとは明言されないものの、もうそれが却って怖くてですね。執拗に豆知識に脅され続けた結果、ステージ毎のメインターゲットは全て非殺傷で無力化。ゲーム全体を通して殺害した敵は10人前後というプレイをする羽目に。

前述した様に、コルヴォは多彩な装備を持ち歩いていますが、その大多数はピストルやクロスボウやワイヤートラップなどの物騒な武器ばかり。
殺害手段は豊富なのに、殺さずに無力化する為の手段は所持制限の厳しい麻酔ボルトと、無制限に使用可能だが敵の後ろを取らなければ使えず、気絶させるのに数秒かかるチョークスリーパーだけ。

結果的に私のプレイ時間の大部分はどんな敵でも後ろさえ取れば3秒で気絶させる伝家の宝刀チョークスリーパーで敵兵を気絶させる事に費やしました。

そんな私なら断言できる。このゲームは敵を暗殺するゲームではない。チョークスリーパーを如何に素早く、そして華麗にかけ続けられるかを競うゲームだ。
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本来、チョークは気管を圧迫し呼吸を阻害する行為で、スリーパーは頚動脈を締め付け失神させる行為らしい。ので、敵を失神させるコルヴォの技は正式にはスリーパーホールドと呼ぶべきなのだろう。
素人が行うとロクに気絶させられなかったり、誤って窒息死させる事もある危険な技だが、コルヴォは絶対にしくじらない。
例え敵がムキムキに鍛えてアゴが割れてそうな屈強な兵士であろうと、触れれば折れてしまいそうな細身のメイドさんであろうと、疫病の感染が進行し半ばゾンビの様になってしまった元市民だろうと、更には凄腕の暗殺者集団の首領であろうと、確実に3秒で気絶させる。気絶させた相手を観察していると穏やかな寝息を立てているので後遺症も無いはず。時止めさえ凌ぐ相手を優しく寝かせ付けられるのならば最早奥義と言っても過言ではないだろう。
国家復興の暁には是非とも武術指南役でも兼任し、その技を後世に伝えて頂きたいものである。
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<アンバランスさを許容できるかどうか>
ひたすら裸絞めに励んだ甲斐があり、拐われたエミリー王女を無事救出。概ねハッピーエンドな結末を迎える事が出来て、私は満足しています。
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今作の保護対象であるエミリー王女。母である女王の愛を一身に受けて育った明朗快活な女の子で、年相応に無邪気で悪戯好きな一面も持ち合わせる。コルヴォの事を家族同様に慕っており、プレイすればするほど母性に目覚める事請け合い。
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しかし一方で、徹底的に非殺傷ステルスプレイに徹した事により、この作品が根っこに近い場所で抱えている問題点にも気付きました。

それは殺傷の手段と非殺傷の手段の数が余りにもアンバランスであること。そしてそのせいで、カオス度というシステム自体が上手く働いていないこと。この2点です。

アンバランスさについては先程も述べた通りです。敵を気絶に追い込めるのはチョークスリーパーとクロスボウによる麻酔ボルトのみ。しかし、麻酔ボルトは10発までしか携行できず、また早々拾えるものでも無いので、必然的にチョークスリーパーを多用する羽目に。
さらに習得できる魔法も、直接的な攻撃に使える物が多く、徹底してステルスするならば一度も使わない物も出てきます。
カオス度を気にするが故に豊富な攻撃手段を活用できないというジレンマが生まれます。

じゃあカオス度なんて気にしなきゃ良いじゃないのと。まぁ確かにそれも一つのプレイの仕方です。が、クリア後にハイカオスで進行した場合のゲームの状況をチョコチョコと調べると、どうもローカオスでの進行があからさまに正史っぽいんですよね。カオス度が上がると街がカオスになって行くだけではなく、NPCの態度や対応も変わるらしいのです。その時の台詞に矛盾が生まれるのだとか。

とは言え、そこは問題の本質ではないです。カオス度が上手く働いていない理由は厚みの足りないストーリー展開にあります。

カオス度の上下に伴い生まれる変化が正直しょっぱいんですよ。敵方の対応や味方の態度の変化もストーリーに関わるほどではない。というか基本エンディングがちょこっと変わる程度。折角ドロドロした政治闘争に巻き込まれてるのに、どの勢力に付くかを選んだり出来ない。排除すべきターゲットの生死がストーリーに影響する事もない。何をしようが大筋は一緒。カオス度による影響が余りにも少ない。やる事は変わらんのですよ結局。もっと沢山の勢力があって、選んだ勢力毎にガラリとミッションの内容が変わったりとか出来た方が楽しかったでしょうな…

要するにプレイングを大きく左右する要素なら、ストーリーにもそれ相応の変化を。逆にストーリーに少しの変化しかもたらさない物なら、プレイングも縛らない様にすべきだったと私は思います。ストーリーはオマケ程度にしか変わらないのに、プレイングをガッツリ制限してくるのは頂けないです。

<ハードルを高くしなければ十分良作>
とまぁ、ちょっと苦言を呈しましたが、私は先程も書いた様に概ね満足ています。

貧しい出身である自分を家族同然に扱ってくれた女王の一人娘を、敵地に忍び込んで救い出すというのはベタながら燃える展開ですし、超能力を駆使したFPSステルスでトライアンドエラーを繰り返すのも中々新鮮な体験でした。

一部、復讐すべき相手を殺さずに済ませるのを正史の様に扱って居るのはストーリーの流れとして不自然だと考えるプレイヤーも居る様ですが、私はそこまで違和感を感じませんでしたね。
あくまでコルヴォは女王護衛官であって殺し屋ではない。女王への忠誠は絶対であり、女王の命令が無いのに私怨で人を殺める事は無い。と、脳内補完しながら敵を淡々と絞め落としていました。作中から推測されるコルヴォの人格像とも矛盾はしませんしね。忠義の盾たる護衛官は。

殺さないとは言え、ターゲット非殺傷ルートの行く末は中々にエグい物が多く、復讐ならばそちらで済ませられますし。敵からしても次々と仲間が音も立てずに消えて行くのは中々の恐怖でしょう。超能力を駆使し訳の分からん機動で敵を気絶させて行くのはかなり妖怪感ある。決して没入感が無いわけでないのです。

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しかし概ね満足しているからこそ、勿体無いなと思ってしまうんですね。

もっとアクションシステムがじっくり練られていたら。ストーリーがキチンと分岐する作りになっていたら。カオス度によりゲームの何もかもがガラリと変わるような仕様だったら。あるいは、アサシンクリードと双璧を成すステルスアクションにまで成長していたかもしれない。
色々欠点があるにも関わらずそこそこ面白いdishonoredには、それだけのポテンシャルを見出せます。このスチームパンクで、ダークな感じ。良い…凄く良い…モッタイナイ……


まぁ所詮2013年だか2012年だかに出たゲームのリファインバージョンですからね。たらればの話をしたって仕方ないのはわかってます。わかって…………ん?







dishonored2はまさかのエミリーが主人公。コルヴォ顔負けのスタイリッシュさで敵を薙ぎ払っていく彼女に目が点です。ローンチトレイラーしか見てなくてゲームプレイ関係には一切触れていませんが、中々期待が持てます。死ぬ気でローカオスを達成したのに…と思わなくも無いですが、まぁ昔から意志が強くて妥協を許さない側面が見え隠れしてましたから…
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dishonored2出るやないかーいwwwwwwwww出るやないかーいwwwwwwwww

そう、出るんですよdishonored2。12/8に。やったぜ。いやー、この記事書いて色々調べるまで全く知らなかったですね。だからセールしてたんですねdishonoredさん。やったぜ。勿論予約済みです。

ぶっちゃけいきなり予約するにはややリスキーではあるんですけども。とんでもない神ゲーになってる可能性もなくはないのでやはり予約購入せざるを得ない。まぁ、先行発売されている海外では中々の高評価を得ているようなので、大ハズレという事は無いでしょう多分。
ここを見ている皆さんにはあんまりオススメ出来ませんけどね。シリーズ的に話が続いてますし、安定して楽しいかどうかは保証しきれない…ベゼスダソフトは良くも悪くもギャンブル感ありますからね。

…というか本当に今年盛りだくさんですね。オーバーウォッチ、BF、P5と春から秋にかけて怒涛の攻めを受けたわけですが、年末のラストスパートでもdishonored2の他にもFF15、WD2を予約済み。エルモ…ジカン…タリナイ……
まさに嬉しい悲鳴。この先5年はこんな年は来ないでしょうなぁ。ホンマ歴史に残る豊作ぶりやで。

考えてみると今年始めたこのブログも、開設してから早9ヶ月。当初は考えもしていなかった程多くの方に見てもらってありがたい限りです。
そしてそんなゲームブログ的には真っ先にプレイすべきはdishonored2じゃね?と思わなくもないですな。

WD2もFF15も言うまでもなく超ビッグタイトルですので、感想なんか山程出回ると思うんですよね。
勿論私は私で書きたいんですけども。何気に、地味〜に人気があるのがいわゆるちょいマイナーなゲームのレビューなんですよね、このブログ。ライフイズストレンジの記事とか、スチームワールドディグの記事とか。プレイ人口の相対的な少なさ故にここに行き着く人が多いのかもしれません。やったぜ。

そんなちょいマイナーなゲームをプレイしたい方の受け皿たるブログであり続けたい…と決意を新たにした所で今回の記事はこんな所で。

ここまで読んで下さってありがとうございました。次回もお楽しみに〜

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