終焉 | わか流

終焉

なぜ、こうなってしまうのか。

あと1歩、もう少しで手からすべり落ちてしまう勝利。

高校野球の終わりもこんなんだった。

強いチームと弱いチームの決定的な差。

それが心の奥深くを抉った野球人生だった。




会津高校は2006年夏の福島県大会を制した光南高校と3回戦で激突した。

球場は光南高校のホームで1塁側アルプス以外は光南高校の応援だった。

試合は投手戦で8回終了時までで3-3の同点。

迎えた9回、会津高校は3点をとり勝ち越しに成功。勝利をぐっと手繰り寄せる。




そういえばその時も思った。「これでいける」




しかし、その裏3点を返され同点。そのまま延長戦に入った。

延長戦では両校がエースを投入し投手戦が続いた。

しかし、内容としては押され続ける会津高校。

結局延長13回、自分達のミスでピンチを広げ最後はセンター前にポトリと落ちるサヨナラヒット。




自分の高校野球は何の栄光も掴めぬまま終わった。

同時にこのままで野球が終われるかという思いが強くなった。




あれから4年がたち、再び「負けたら終わり」の試合を迎えた。




筑波大vs武蔵大。

勝ち点をとった方が2位で関東代表決定戦にコマを進める。

1勝1敗で迎えた3回戦。

負けたら、それすなわち引退。





なかなか点は取れなかったが、それ以上にしっかりと粘り強く守り、自分達らしい野球ができていた。

1-1で迎えた8回、虎の子の1点をもぎ取る。

先頭で代打ヒットを放った選手、犠打で送った選手、そしてタイムリーを放った選手はすべて4年生。

4年生が意地を見せて手に入れた勝ち越しの1点。




「これでいける」と思った。思ってしまった。





9回裏は5番・沼田から。vs筑波○で非常に嫌な打者から。

そして見事にセンター前にはじき返される。

犠打で送ってランナーは2塁へ。

迎えるは最終節調子が下降気味だった7番・高橋。

この大事な場面をこの秋大車輪の活躍をしてくれた1年生左腕・宮谷に託す。





その2球目。快音を残し、ガッツポーズ見せる打者。

打球はライトスタンド上段に突き刺さった。

スタンドインするまでの時間が滞空時間以上に長く感じられた。



見事に打ち砕かれた。いろいろなものを。




悔いが残らないはずがない。これで野球が終わりという実感が全くわかない。

あのチームに負けたということが本当にいやだ。

負けても泣かないと決めていた。

高校野球が終わったあの日、駒野がPKを外して号泣するのを見たあの日から。

負けて泣くなんてみっともない。

でも、野口の涙にもらい泣きしてしまった。。。




やはり野球から完全に足を洗うにはまだ早いんだろうか。

一応来年からは局勤めだけど、早く辞めて野球の現場に戻りたい。かな。

ただ気持ちの整理がつくには時間がかかりそうです。