何が頭に来る買って、二千円以上も出してコインランドリーで洗濯した毛布を再びドライクリーニングに出さなくちゃ居られないヤツに付き合わされては午前中大喧嘩になったこと、

本気で怒鳴り合い!

午前はこのバカ騒ぎでつぶれた...

あんな毛布

見たくもないわ!








蒸し暑い夏の夜・・・山大裏下小白川の糞文学者の家の一階東南の私の部屋・・・
そこノックもせず糞文学者が入ってきては、私に一冊の本を手渡した。
「ヘルマンヘッセ 蝶」
というタイトルの本だったけど、糞文学者は
「おい、これでも読んで見ろ」
という。そして私の部屋のなすはある糞文学者の本棚の前に立ち止まり、しばらく本を見ていたけど、やがてそこから一冊の本を取り出した。
「魔女狩り キリスト教史上最大の汚点 ヌーレアッソーコ オメリッヒ 著 紺屋 鎗夫 訳」
そしてしばらくそこで糞文学者はその本を読んでいた。
そしてまたまたつまらない糞話が始まる。
「魔女狩りは確かに、キリスト教史上最大の汚点だったなぁ・・・あれはカトリックだけではなくプロテスタントもやったんだからなぁ・・・。」
と始まった…。
そういう糞つまらない教養話が二十分は続く…。部屋のなかっを糞文学者・・・というか独毒文学者特有の、息が詰まりそうな重苦しい空気が包み込む…。
「隣の城北高のオネーチャンがさっきショートパンツで出て行ったけど、お前はそんな格好絶対するな。わかったな!」
という。
中学二年の私とって糞文学者は絶対権力者だ、なもいうことはできない。そういわれればそう従うしかない。
家庭そして家庭を構成している家族というものをこの糞文学者は私物化していることは解っていても、中学二年の私は何も言えないし何もできない…ただだまつて糞独文学者の顔色をうかがうしかないっ…。



それから幾歳月が流れた。
糞独文学者がこの世を去って一月半、うちの前に黒塗りのトヨタ センズリーが止まった。うちらのお金でチャーターしたハイヤーだ。
そこの後部座席に中村睾作と中村睾作の奥さん、そして娘のF香が乗っていた。
「これから会場に向いますから…」
と、うちの経費でチャーターしたハイヤーであいつらは偲ぶ会会場へと向った。和服姿の奥さんは私を見ておびえていた…。
一方私はママチャリに糞人学者の書いて本なんかを乗せては会場と家との間を何往復していた。むかつくんだよ、人を使い走り扱いしやがって!

山形駅ビルのホテル「クミトリシキ クサイ」
その
「生理前ヒステリーの間」

「糞毒文学者 トマイ サンカさんを偲ぶ会」
が開催されていた…。
この会を主導したのは中村睾作。
中村は生前の糞文学者の書斎に良く出入りしていた男で、近所に住む大学教授だ。
中村睾作はこの会の司会を務め、そして四谷の某高偏差値私立大学卒の自慢の娘、F香を自分の傍らに侍らせてはあれこれアシスタントをさせていた。わたしは嫉妬や憎悪。その他の感情で目の前が真っ暗になった。
でトイレのパウダールームで黒のパンツスーツ姿のF香と二人きりになった。ここでついついF香に向って本音が出る。
「てめぇ、つけあがって。むかつくんだよ。このやろう!」
その場で本気でF香をやってしまいそうなそんな衝動にかられた。
F香はおびえた顔をして、急いでトイレから出ようとする。そこでトイレに入ってきたH社の敏腕おばちゃん編集者とぶつかりそうになる。
ホテル クミトリシキ クッサイでの偲ぶ会が終わった後、会場を登山仲間文学仲間の某氏の自宅に移し、ここで二次会的茶話会・・・、そのときもF香は私を見て終始おびえていた。一方の中村睾作はF香は四谷の高偏差値大学でう便器学を学んで学位を取って・・・と自慢していた…。

そして私の父あの糞文学者が死去して二回目の冬が訪れようとしていたその時、小白川五丁目の中村睾作邸へと向っていた。
そして私の前に現れた中村睾作はぼろぼろに打樋しがられていてその表情にな悲しみ一色で染まっていた。
「ショックだ・・立ち直れない…。」
とだけ中村睾作は私にいった。その意味はなんとなく解った。信州で駒場を夢見ていたものの、実際に現実の駒場に信州で夢見ていた駒場は存在していなかった。しかし信州で夢見ていた駒場にようやくであった。私の父れがあの人の書斎だったのだ・・・。
しかしその書斎もろくに本も読まないようなそんじょそこいらのオネーチャンに支配されていたのだ・・・。


私は踵を返してそして帰路に就いた。そしてふと自分がこの帰路で悪夢からメサたことに気が付いた。それは中村睾作を尊大な知的指導者と私自身に思い込ませていたという悪夢だ。
空の青さがあの頃のように青く輝いていた。あの頃…まだ私が地上に生を受けて間もないあの頃だ。創造の妙なる奇跡っそのものの青空…。
そして私の前に、真っ赤な自転車に乗った髪の長い女の子が現れた。ジーンズの上下を聴いている・・・真澄ちゃんだ、
真澄ちゃんは小学校五年の連休明けにうち理のクラスに転校していきた。
連休明けに先生が色落ちしていないジーンズの上下を着た髪の長いほっそりとした女の子を教室に連れてきた。
最初彼女には友達ができなかった。都会からきた彼女になにか違和感を感じては意図的に仲間外れにしていたのだ。
ある日、しかし突然のにわか雨で昇降口で困っている私に
「一緒に帰ろう。同じ方向だよね。」
と声歩掛けてくれた子がいた。真澄ちゃんだった。真澄ちゃんと二人ではなしをしながらかえるうちにすっかりと仲良しになった。それから私は真澄ちゃんの一番の友達になった。
しかし小学校六年生になると、うちは突然クラシック音楽以外禁止の家になった。私の父あの人が中村睾作と知り合ったからだ。中村睾作家ではテレビ番組も自由に見せないらしい…。そして無まもなく私の家もクラシック以外の音楽一切禁止、テレビ番組も指定されたもの以外禁止になった。
そんな夏休み、わたしは真澄ちゃんからアイドルの歌本を借りた。
「貸してね。」
「必ず返してね。」
「うん、必ず返すよ。」
と約束した。でも返すことはできなっかたしそれで真澄ちゃんとも友達でいられなくなった。
アイドルの歌本を持ってきては自分の部屋で見ていたところ、私の父あの人が部屋に入ってきたのだ。
「お前もこんなものを見ていたのか!物はこういうこうしてくれる!」
とアイドルの歌本を破り捨ててそして図化後に捨ててしまった。私はそんな父に殴り掛かっていった。すると私の父あの人は平手打ちで返した。私は吹き飛ばされ、そして大きな声で泣いた。家の中の雰囲気は異様だった。祖日の晩はオムライスだったけどオムライスどころではなくなった。
それ以降、私は私の父あの人を避けるようになった。そんな私にあの人は心を痛め、破き捨てた歌本の償いのように
「赤毛のアン」
「十五少年漂流記」
「クオレ 愛の学校」
「嗚呼!! 花の応援団」
などといった良書を買ってきた。しかし私は「嗚呼!!花の応援団」以外の良書は全く読まなかった。

そして真澄ちゃんの合うのが怖くて、家から外に出ることも出来なくなった。
そして夏休みが゜終わって真澄ちゃんに
「香織ちゃん、アイドルの歌本返してね。」
といわれてもただ真澄ちゃんを避け、真澄ちゃんから逃げるしかなかった。
そして秋の運動会を才古瀬に真澄ちゃんが以前居た町田市に転校することになった。
運動会の最後、独りぼっちの私の前に真澄ちゃんがやってきて、
「かおりちゃん、さよなら、ありがとう…。」
といって私の前を去っていった。
私の父あの人はこの事実をすべて自分には都合の悪い事として封印して私にも忘れるように努めさせていたのだ・・・。