和ろうてはりますか~
自身の狂言の魅力について模索中のけんすけ福のかみでござる
昨日は朝から終電間際まで狂言三昧の一日でございました
社中の発表会ではわたくしがおります島田社中の三本含めて十八本の狂言と小舞一本、語り一本と多くの演目でござったのでござるが
自身の出番前は装束を着けてもらう関係で三番前には装束を着けてもらう準備がござって順番がきたら装束部屋へ参りまする
装束を着けてもらった後は楽屋から出ることができぬによって内にて出番を待ってござる
出番後はたちまちのうちに装束は取ってもらうものの、一息ついて着替えるまではしばらく掛かりまするし普段逢わぬ方との話に花も咲いたりしてござる
合間には受付の当番もあり、めくり(上演中の番組名を知らせる紙をめくること)の役もありでしっかりと観られたのは数番でござりましたが
それぞれに自分の狂言をされていて、狂言の内容はそこそこに(失礼)所作や台詞の言い方、間の取り方など
どうされているかを中心に観させていただいた次第でござる
終演後の宴会、二次会ではその日の出来について、できなかったことや失敗について反省する方もござれば、とにかく楽しくあっという間に終わってしまったという方もござるが、そんな方をフォローするように素人の狂言は忘れたり間違ったりして笑いを取るのは当然で、玄人のようにしっかりとした芸を見せるためにやるものではない、というようなことをおっしゃる方もござったが
わたくしは少々生意気にも台詞はすぐに覚えられるが狂言として観られるような動きや謡い、間をつ
かむのはたいへんだ・・・というような趣旨の発言をしてしもうてござる
いま思えば、汗顔のいたりではござるが宴席でのことでござるしみなさん笑うて聞き流してもらったことでござろう
さりながらこの想いは
わたくしの素人狂言師としての指針である玄人(とりわけ師匠や師匠の師匠方)の狂言に寄せて演じたいと思うてござるところでござるによって、その通りとはならずとも
台詞は覚えて然り、忘れても泰然自若、動きは融通無碍、所作は行雲流水の如く、心地好い謡いで場を狂言世界に緩~く巻き込めるようになれるようにありたいのでござる
とはいえ、個性を前面にだした笑いが取れる方を羨ましゅう思うところもござる
ともかくも自分が自分の舞台を観て
「楽しい狂言でござるな~」
と思えるように演じられることがなによりなのかも知れませぬ