先日救急外来にて、吐気、嘔吐の40歳、男性が来ました。
昼食を食べた後に、吐気あり5回程度嘔吐し、全身倦怠感出現し夕方に救急外来を受診しました。
昨日までは、元気であり、周囲に同様の症状の方はいませんでした。発熱、頭痛はなく、腹部症状はあり
ませんでした。嘔吐がひどく、口腔内脱水所見が高度でした。
症状が嘔吐のみなのでなので、まず第一に考えるのが感染性胃腸炎です。しかも、流行性は乏しいいよ
うなので、O-157のような重症化するような病態ではなそうです。
結果的にいうと、細胞外液ソルアセトF500mlにプリンペラン1Aを混注し、帰宅してもらいました。因みに
ソルアセトは脱水補正のため、プリンペランは嘔吐予防のために処方しました。
さて、やることはこれだけで良いのでしょうか?
表面上はもちろん、この処方で問題ないと思いますが。見逃してはならい疾患の鑑別をカルテ記載で、し
っかりの残さなければなりません。
嘔吐からの鑑別を考えると、頭蓋内疾患、髄膜炎、腹腔内疾患、糖尿病性ケトアシドーシス、心筋梗塞を
鑑別する必要があります。
頭蓋内疾患とは、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血、脳炎等です。
脳梗塞だったら、片麻痺、呂律のまわりにくさ、口手足の痺れ、感覚障害、嘔吐等の症状があります。
この方、嘔吐しかありませんし、年齢も若い、血管障害因子(糖尿病、高血圧)等もありません。脳梗塞は
否定的といって良いのではないでしょうか。もし、疑ったのなら6時間以内に血栓溶解療法しなくてはなり
ませんので、専門の医療機関に転院させるのがよいでしょう。因みに、これは一般の方向けの話なんで
すが、自分のお祖父ちゃんなんが急にしゃべりにくさ、手足の痺れ、動かしにくさを訴えたらすぐに病院に
行きましょう。
脳内出血、脳炎は、頭痛、発熱、項部硬直等の症状があるはず。糖尿病性ケトアシなら、クスマル呼吸、
腹痛、多飲多尿、口渇感を何日前から続いていたり、尿中ケトン体を検出されたりする。
心筋梗塞なら、胸から左肩にかけての痛み等、あるはずです。
最後の方は適当になってしまいましたが、これでやばい疾患は除外できたと思います。
後、よくある疾患のめまい疾患は、耳鳴り、難聴がないかをしっかり問診してあげれば良いのではないで
しょうか。
こんな感じで、救急で経験した症例をまとめていきたいと思うんで。質問なりあったら、どしどし連絡くださ
い!(^^)!
