第10回 伊万里・黒澤映画祭 | 小野寺昭憲オフィシャルブログ - 破壊と創造の記録 -

第10回 伊万里・黒澤映画祭


第10回 伊万里・黒澤映画祭


 先月初頭、佐賀県は伊万里にて黒澤映画祭が開催されました。


 実は我が監督作「戦場のショートショート」 が入賞しており、当日は市民センターで上映もされるはずだったのですが、いかんせん会場は九州、残念ながら多忙につき都合がつかず不参加。ごく数人の関係者に話しただけでブログにも書かずに終わってしまいました。


 聞くところによると当日は傑作「七人の侍」もリバイバル上映され、黒澤監督のご長男の黒澤久雄氏や俳優の萩原健一氏ら、黒澤作品に所縁ある方々が多数来場し大いに盛り上がったそうです。う~む、行きたかったなあ伊万里!


 ──と、遠い伊万里の空に想いを馳せていると、先日映画祭よりこのような品々が届きました。


第10回 伊万里・黒澤映画祭の賞状と記念品の扇子


 賞状と記念品の扇子です。しかしこの扇子、ただの扇子ではありません。


 黒澤監督の絵コンテなどをご覧になった方はお分かりでしょう。この独特の絵柄は、かつて画家を目指していた黒澤監督ご自身のデザインされたものです。黄金色の背景に鮮やかな原色を大胆に配した見事なデザインですが、しかし真の黒澤ファンなら、もう一つ気がつくはずです。すなわち、この扇子が映画にも登場していることを!


黒澤明監督作品「乱」のワンカット


 上の画像は、黒澤監督の「乱」のワンシーンからキャプチャしたものです。背中を向けているのは一文字秀虎を演じる仲代達也氏。そして画面中央に、道化を演ずるピーター氏。ご覧下さい。間違いなくこの扇子です。私の記憶は正しかった! もちろん記念品はレプリカですが、黒澤監督のデザインされたこの扇子、黒澤ファンとして大切にしようと思います。(※余談ですが、「日本いにしえの旅 ~晩秋 京の都~」でも紹介した創業185年を誇る京都老舗扇屋・宮脇賣扇庵 製です)




 黒澤監督が亡くなると同時に始まったこの黒澤映画祭。今年で没後10年、映画祭も第10回を迎えました。しかし市の財政悪化により、映画祭も今回をもって打ち切りになる可能性が高いそうです。我が国の誇る巨匠の名を冠した映画祭が、また一つ消えてゆくのかと思うと、一映画人として非常に残念であり、無念です。


 人生、金が全てではないとは言いますが、私は金さえあれば世の中のほとんどを動かせると思います。良い方にも、悪い方にも。