あなたに愛されたから、あたしはあたしになれたの
そう言って、唇を背中から肩に押し付けてくる
そんな言葉がうれしくて
そんな仕草がかわいくて
くい、と腕をまわし
何もまとわぬ白い体を
仰向けの俺の上に乗せる
重いでしょ?
子猫を抱いてるみたいだ
俺の応えにくす、と笑って、愛しい女人はにゃあお、とつぶやくと
猫のように俺の首に唇を摺り寄せる
ざらざらとした舌が胸にたどり着いたとき、俺は体をひっくり返して
白い体を下にした
そういうことは、俺がやる
くすくすと舐めるたびに笑うから、ちょっといじめてみたくなる
愛しい妻の一番敏感なところに舌を這わせると
笑いがやみ、甘い啼き声がこぼれてきた
寝台の横に立てかけた鬼剣の影が揺れる
ジジジと油火が燃える音がする
愛してる
何度となく赤い唇からこぼれるつぶやき
その言葉ごと、口をふさぐ
高麗の夜はまだ、長い
了