冬が明け、僕の同期は社会人になった。
朝早くに目覚め、新品のスーツを着て新しい門出に旅立つ皆を横目に、僕はひたすら家に籠もった。
「この苦悩の先に、報われる未来はあるのだろうか？」
今ここで全てを投げ出して、またあのレールに戻ればどんなに楽だろうか。
安定していて、少しストレスを抱えながらも日々が回っていくことに確かに覚える充実感。
そのプラスとマイナスが絶妙に混ざり合う「当たり前」を、「幸せ」と呼ぶのだ。
格好良い大人になりたい。
中学生の頃、テレビの煌びやかな世界に憧れて、僕は制作の方のディレクターに憧れた。
いつか自分の発想を全国で試したい。その夢は大学の頃、テレビの衰退とともに潰えた。
大学では音楽に熱中して、ミュージシャンになりたいと思った。
その夢は今も、僕の原動力にある。
本田圭佑が多くの人間は中学で夢を諦め、その10倍多くの人間が高校で夢を諦めると言っていた。
大学で夢を見つけた僕はどこにも当てはまらないな。
「本当はもう、自分がどこに向かえばいいのか分かっている。」
だからどんなに苦しくても、孤独に押しつぶされそうになっても、不安に胸を締め付けられる夜も、乗り越えられる。
なぜならその苦しみは、喜びと成るから。その孤独は、感動を呼び寄せるから。
それを僕はこの数年間の道のりで実感してきた。
「必死」は仲間を呼んだ。「孤独」は才能を磨いた。
この窓の向こうの空に昇る竜を見ると、目を閉じて背中に感じる宇宙の後押しを感じると、
私の先。その輪郭をくっきりと水面に写す。
この海の水平線の向こうは、果てしない冒険が牙を剥く。
このヨットで越えられるだろうか？この仲間と越えられるだろうか？
予報では、これから波風の変化が一層激しくなるという。
それならば、時には陸を、時には海を、自在に渡り行ける人魚になろう！
舟場秋風に塩塗れ、霜降る夜に弓張り月。
竜宮には海月が踊り、いつよいつよと一隻の舟を待つ。
出港だ。
さて、
スターに成りにいこう！
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p.s.
この度、2018年から始めている、ぼくの曲を垂れ流しにするYoutubeチャンネル(けんしラボ)をグレードアップさせ、Mermaidチャンネルを開設させて頂きました。
これから、音楽とゲーム実況をメインに活動していきます。
是非、応援の程よろしくお願いします。
それでは、皆さんも頑張ってください。
またね！
kenshi