「まあ、そんなに言わないでよ。ところで小田さん、コーナーリングが違うってどういうこと?」
「セナはね、コーナーを攻める時ステアリングを一回しか切らないんだ。他のドライバーは二回、三回と切るから、そこでコンマ何秒かの差がでてくる。その差がだんだん累積されていくんだよ。つまり、セナはステアリングを切る時は一瞬の閃きがあるように思うんだ。それは実戦で鍛えられたものなんだよ」
「ふ~ん。セナって天才って思ってたけど、努力の人でもあったのね」
「今のF1ドライバーではセナに勝てるのはいないだろうな。F3000からイキのいい奴でもでてこないかなぁ」
「F3000って、そんなに凄いの?」
「そりゃそうだよ。F3000は言ってみれば、F1ドライバーになるためのラスト・ステップみたいなもんだからね」
「それじゃね、小田さん。もし、そのF3000のチームのメカニックになることも凄いの?」
沙也夏は少し興奮して尋ねた。
「もちろん。メカニックとしては最高の舞台だよ。ヨーロッパのサーキットを転戦するから、サーキットによってマシンをチューンしなくちゃいけない。ヨーロッパのサーキットはちゃんとした所ばかりじゃないんだ。なかには高地みたいな所にあって、空気がとっても薄いんだ。もちろんマシンにも影響してくる。そこでメカニックの腕が試されるんだよ。場合によって優秀なメカニックはドライバーがF1チームにひっぱられるように、メカニックも引き抜かれる時もあるんだよ」
小田さんは話しながら、熱くなっていっているようだった。
沙也夏は話を聞き終わると、ぽつりとひとりごとのように言った。
「父さんは凄いところから誘われているんだなぁ・・・」
小田さんは沙也夏の言葉を聞き逃さなかった。
「さ、沙也夏ちゃん。誘われてるって・・・?」
「うん。父さんね、F3000のチームから誘われてるみたいなの」
「・・・・・・・・・・・・・・!」
小田さんは言葉がないようだった。
「ほんとか、それ!」
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