トイレ以外の場所で放尿してしまう

 

 考えられる理由

 ・場所の見当識障害がある。

 ・トイレまで行こうとして、探しているうちに間に合わずに放尿してしまう。

 ・記憶障害のためトイレが認識できない。使い方が分からなくなってしまう。

 ※見当識障害はおおまかに、時間や日時、場所、人物の順番で起きます。

  時間や日時:今日が何月何日か、朝か昼か夜かの見当がつかなくなる。

  場所:今自分がいる場所、そこまでの道順なども分からなくなる。

  人物:目の前にいる相手と自分との、続柄が分からなくなる。

 

 対応のヒント

 ・トイレの場所をわかりやすくする。

  トイレ内の灯りをつけておき、ドアも開けておく。

  トイレの近くに「トイレ」「便所」などと大きな字で書いて貼紙をしておく。

 ・本人の排尿パターンを把握する。そのパターンに従って、介助者がトイレに誘導する。

 ・トイレの使い方が分からない場合、介助者がひとつひとつ手順を示して、ご本人にマネしてもらう。

 

 NGな対応

 ・「こんなところでしてはダメ」とご本人を叱る。

  トイレを失敗するとご本人の自尊心も傷ついてしまう。叱るのは逆効果になる。

  「年をとれば誰にでもあること」と穏やかに対応して、汚れなど手早く掃除する。