④介護保険で利用できるサービス④

 【訪問リハビリテーション】

 通所によるリハビリが困難な方に対して、ご本人の心身の機能の維持・回復、日常生活の自立を支援するために、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が訪問によるリハビリテーションを行います。

 

 病院やリハビリテーション施設への通院が困難な場合、退院・退所後の日常生活に不安がある場合など、主治医に訪問リハビリテーションの必要性が認められた場合に受けることができます。

 

 訪問リハビリテーションの必要性のある状態は、

 ・筋力が低下してしまい、歩く動作に不安がある。

 ・手の動きが悪く、手での作業が難しい。

 ・言葉をはっきりと出すことができずに、会話に支障がある。

 ・食べる時にむせるようになった。

 ・体に麻痺や拘縮がある。

 ・介助方法の指導や福祉用具のアドバイスがほしい。など。

 

 介護保険で訪問リハビリテーションを利用する場合は、主治医に訪問リハビリテーションを利用したい旨伝え、主治医に訪問リハビリテーション指示書を発行してもらいます。ケアマネジャーや訪問リハビリテーションの事業所から主治医に依頼することもできます。

 理学療法士等がリハビリテーション実施計画を作成し、その計画書に基づいてリハビリを受けます。

 

 訪問リハビリテーションの内容は、

 ・歩行、寝返り、起き上がり、立ち上がりなどの機能訓練

 ・食事、排泄、着替えなどの生活動作の訓練

 ・言語機能、嚥下機能の訓練

 ・住宅改修のアドバイス

 ・福祉用具の活用方法のアドバイス

 ・ご家族への介助方法の指導 など。

 

 訪問リハビリテーションの職種

 ・理学療法士(Physical Therapist、PT)

  運動療法を活用したリハビリを行います。筋力をつけるための運動や、トイレや着替え、寝返りなど日常生活に必要な動作の練習、家事動作の練習など。

 

 ・作業療法士(Occupational Therapist、OT)

  理学療法士と同様に日常生活の動作訓練や家事動作の練習なども実施しますが、主には趣味活動やレクリエーションを通して、楽しみながら身体機能の回復・維持を目指します。精神的なケアも行うので、認知症の人やリハビリに対する意欲が低い人に向いています。

 

 ・言語聴覚士(Speech Therapist、ST)

  脳卒中や認知症などで言葉を出しにくくなった方に、言葉を発する練習をしたり、食事の時にむせ込んでしまう方に、安全に食べる練習や飲み込む機能を改善するための練習をします。ご家族にご本人が食べやすい食事形態のアドバイスもしています。