10月の終わり頃からめまい、フワフワ感の新規の相談が今年は多いです。

 

おそらく夏が暑かったせいで、エアコンの部屋で過ごす時間が長かったとか水分のとり方が例年より多くなり、水毒が溜まっている事によるものと思われます。

 

エアコンの部屋で過ごす時間が長くなると、自律神経が弱くなり、温度変化に体が適応できにくくなり、首から上の血流が不調となり特に体の右左の血流のバランスや、上半身と下半身の血流の調和が乱れたりしてめまい感やフワフワ感が取れなくなってしまう方がおられます。

 

また漢方では水毒がめまい、フワフワ感の主たる原因とすることが多く、水分の取りすぎとその水分が体温より低くて胃腸を冷やしすぎることによって水毒化(痰飲といいます)してしまい、これが気の巡りを阻害してしまい、めまいやフワフワ感を引き起こしている方が今年は特に多いようです。

これが原因の方の多くが、後頭部の違和感、首や過多のつまり感やコリ感、耳鳴りなどの症状を合わせて持っていることがよくあります。

 

このような症状によく使われる漢方薬として苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯、真武湯などが保険適応の漢方薬として使われますが、今年の場合はこれらの処方よりも別の漢方薬のほうが効いているようです。

 

よくお出ししている漢方薬は次の2つです。

 

めまい感や自律神経の乱れを改善し、水毒を取り除き上半身と下半身のバアランスを調和させる漢方薬として釣藤散を使います。特に後頭部や首や肩のつまり感が強い方の場合にこの処方がよく効きます。

 

血流が悪くなっていて体の左右のバランスが崩れてしまっている方には冠脈通塞丸という処方を使います。

 

大体の方はこの2つの処方を併用することで改善していくことが多いです。