日本と欧米との習慣の違いって、今更、書くことはないし、僕もここでいろいろ書いたし、その他の本にもいろいろ書かれている。
でも、今回は、ちょっと見落としやすい、心理からくる真逆のマナーのことを書く。
例えば、狭いところで、人の横を通る時、そこに立っている人にどうしても当たってしまう時、
日本人なら通る時、
なるべく当たらないように、変な体勢になって、黙って通るか、あるいは、”すいません”と言いながら、体は当たって通る。
これは、日本人としては、相手に気を使わせてしまうのが、申し訳ないということで、できるだけ自分で対処しようとするマナーのいい行動だ。
そして、日本では全くの正常な行動だ。
ただ、欧米では若干異なる。
まず、体が当たるが、黙って、通るというのは、かなり顰蹙ものだ。
すいません”と言いながら、体が当たるのも、ちょっと顰蹙だ。
それでは、マナーのいい欧米人はどうするか?
そこを通る前に立ち止まって、”すいません。通ります"と言う。
それで、通れば日本人の2番と同じだが、そこから違う。
それで、相手が通り道をいっぱいに開けるのを待つ。
そして通り道をいっぱいに開けてくれたら、、その十分に開いたところを”ありがとう”と言いながら、堂々と通るのである。
これが、欧米のマナーよしである。
これは、日本人には、抵抗がある。
まず、相手に行動を強要すること。これは、日本的にはマナーが良いとはいえない。
ヤクザが、どけ”と言って、相手をどかして、堂々と通るみたいな悪い印象がある。
しかし、欧米では、これが、スタンダードのグッドマナーなのである。
これを行なって、顰蹙を買うことはないと思う。
あと、よく言われていることだが、人の前に手を延ばして、何かを取る行動。
食事中、テーブルで、その人の向こうにある塩を手を延ばして取ること。
これも日本的には、普通だが、欧米ではちょっと顰蹙かもしれない。
欧米では、その人に、”塩を取ってくれ”と言って、取ってもらうのが、マナーよしである。
日本的気遣いで、人の食事のじゃまをして、物を頼むのは気が引けるが、これが欧米ではマナーよし。
逆に、自分で取るのは、マナー悪しである。
これらの、マナーの良し悪しも、相手に対する気遣いという観点から、日本と欧米で感じ方が違うのだと思う。