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先週、仕事で福島に行ってきましたので、現地で見て聞いてきた状況をお伝えします。


百聞は一見にしかず”と言いますが私は”百聞は一見にしかず、されど一見は百聞にあらず”と思っていますので、その点をご理解の上でお読下さい。


私が行った場所は三春町の近くでした。福島第一原発事故現場から直線で約50kmの場所です。


その地区には避難指定区域から避難された方々が住む公共施設が町や村のあちこちに分散し点在していました。


お昼時間になり、近くの食堂に入った時のことです。

以下は、その老夫婦の食事処のお店の店主と地元客の会話です。


(1)避難指定区域から来ている方は、今年度も生活補償金として1人当たり毎月10万円が支給。単身でしたら毎月10万円。3人家族でしたら毎月30万円。5人家族であれば毎月50万円とのこと。


(2)この方々は医療費や光熱費など公共料金は無料とのこと。


(3)仕事を探して働くよりも今の補償金の方が手取り額が多く勤勉意欲は無くなったとのこと。


(4)昼間は娯楽遊戯(パチンコ・パチスロ)、夜は飲み屋街に興じる人が多いとのこと。


(5)全国から届けられた家電製品や日用雑貨品は、今オーバーフローしているためリサイクルショップで換金される場合が殆どとのこと。


(6)従来の仕事が激減しているため職人の殆どは除染作業に従事しているとのこと。


(7)避難指定区域外の福島県民は、このような補償は無いため福島の状況を知らない方々から福島県民は多額の補償金を受け取っていると誤解されるのが辛いとのこと。


先週福島に行き以上のような現地の人達の会話を聞きしました。


今回の昼食はお客様のご馳走のため出された料理は全て食べましたが、その中にはドジョウの天ぷら、ほうれん草のお浸し、サラダなどありました。


食べた後、店主曰、『ここの地域は未だ山菜取りは禁止、キノコ類も採取禁止』とのことでした。


丸ごと食べたドジョウやほうれん草は大丈夫かなと心配しながら帰路に向かいました。


今回福島の状況を見て聞いて感じた事は、今の福島は、この補償金によって二極化されていると感じました。


補償金も生活していく上でとても大切ですが、働く意欲まで無くしてしまう補償金の話を聞くと、多額の補償額は勤労意欲を削ぐポイズン(毒薬)にもなり得ると感じました。


百聞は一見にしかず、されど一見は百聞にあらず。


最後までお読み頂きありがとうございました。