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今回は”物価値上げラッシュこそ日本人が目覚める大きなチャンス(その1)”について述べたいと思います。


昨日、国(農林水産省)が小麦粉メーカーに引き渡す輸入小麦粉価格が4月から9.7%値上がりするニュースが流れました。

輸入小麦9.7%値上げ発表 豪州の不作・円安が影響:朝日新聞デジタル

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130227-00000017-asahi-ind

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このニュースの中で重大な詭弁が書かれています。

(詭弁とは:嘘でもないが真実でもない言い方)


<一部転載開始>

『製粉会社は3カ月後あたりから小麦粉の販売価格を上げるとみられる。農水省によると、今回の原料値上げによる小麦粉製品への影響は、パン1斤0・9円、外食うどん店では1杯0・9円、家庭用小麦粉1キログラム小袋で8・5円という

<一部転載終了>


<輸入小麦粉の大まかな流通形態>

国(農林水産省)→①輸入小麦粉取扱い企業大手商社製品製造メーカー④食品一次問屋→(食品二次問屋)→⑤スーパー・量販店→⑥最終消費者

上の流れをみていくと②~⑥まで9.7%だけの値上げで済めば農林水産省のエリート役人が計算する通りパン1斤0.9円、外食うどん1杯0.9円、家庭用小麦粉1kg8.5円の値上げで済むかもしれません。

しかし、ご存じの通り”そうは問屋は卸しません”が世の中の仕組みなのです。


①→②へも荷姿や引き渡し容量など変更されるでしょう。このように見ていくと②→③→④→⑤と今の売上高を落とさないため、また企業利益を確保するため様々な施策がされ⑥の最終消費者に売る時には9.7%UPが何%UPになっているのか楽しみにさえ思えてきます。

もし価格で上がらないのであれば、容量で調整するか中間材料の膨張剤(人工添加物)を増やして見た目を維持しようとすることでしょう。


いずれにしてもこの9.7%UPは最終消費者に大きな価格転換となって跳ね上がると覚悟した方が良いと思います。


<輸入小麦粉を主原料にした食品類>

1.パン類

2.ラーメン類

3.うどん類

4.パスタ類

5.ビスケット・クッキー類

6.料理素材としての利用

などなど、小麦粉の用途は多岐に渡ります。また小麦粉は国産自給率が殆どないため輸入小麦粉の値上げは、これから庶民生活への大きな負担となると予想されます。


<輸入小麦粉以外の値上げ品目

1.電気・ガス代

2.ガソリン・灯油・ハイオク・重油代

3.大豆・トウモロコシなど輸入穀物類

4.その他輸入乳製品


<電気・ガス・ガソリン・重油代値上げの2次的な影響>

ご存じの通り農業や漁業や製造業では、毎月大量の光熱費や燃料代が掛かります。このためこれらの光熱費や燃料代の高騰は価格UPに転換しないと事業継続が出来ません。


<大豆・トウモロコシ類値上げの2次的な影響>

大豆・トウモロコシ類の値上げにより今後、豆腐や納豆や味噌・醤油や食料油なども値上げされるでしょう。

また大豆やトウモロコシ類は牛や豚や鶏などの家畜のエサに使われていますので、今後牛肉、豚肉、鶏肉なども値上げしてくるでしょう。


<今回の値上げラッシュの要因>

ご存じの通り今回の値上げラッシュは、アベノミクス政策による影響が大きいと思います。

まず円安政策により輸入品価格が上がります。またアベノミクスは日本のデフレ脱却を目指すため消費者物価2%UPを目標にしています。


<バブル時代との相違点>

バブル時代(1985年のプラザ合意以降1986年~1990年頃)の消費者物価は年間約2%~2.8%位の上昇です。

バブル時代は、株価や土地など所有資産や含み資産がドンドン上がり同時に収入も上がりました。また銀行や証券会社なども庶民への融資がとても積極的でした。

相違点としてはバブル時代は収入が上がりましたが今回は収入UPに殆ど結びつかないと思います。


<現在の株高政策>

現在の株価の上昇は、金融庁のお達しによる金融機関や機関投資家による株高誘導策です。企業業績向上による株高ではありません。この株高誘導策は日本庶民のタンス預金を株式に投資させるのが目的です。

また3月期は日本の多くの企業の決算のため株高誘導政策は企業の決算対策として重要な政策なのです。


話を戻します。


こうしてみていくと、これから収入はUPせず消費者物価は益々値上がりすると思います。


このような時だからこそ私達日本人は、今の生活、これからの生活を乗り越えるために叡智を絞らなければなりません。違う見方からすれば、このような厳しい状況こそ日本人の得意分野なのだと確信します。


この環境によって日本企業は省エネ技術が一層進むでしょう。


私達庶民も単に安い物買いに奔走し振り回されるのではなくリサイクルや手作りの衣食住の生活文化に回帰することではないでしょうか。


江戸時代約250年間鎖国したにも関わらず日本の衣食住文化は発展し熟成されました。


これから私達は、安売りを謳う大型ショッピングセンターや家電量販店に行くことではありません。また安い輸入品を買うことでもありません。


リサイクルショップやフリーマーケットや質屋、古物商屋さんを改めて見直す時かもしれません。食品も市販ではなく手作り食品だと思います。


<これからは温故知新>

昔のことをよく学び、そこから新しい知識や道理を得て過去の事柄を研究し、現在の事態に対処すること。すなわち昔のことをじっくりと調べていけば、新しいことを知ることができると思います。



今回の物価値上げラッシュこそ日本人の叡智が目覚める大きなチャンスだと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。