合併症もなく、腸管の操作も自分で出来るようになり、リハビリも順調、嚥下リハビリも順調、どこにおいても、褒められ、前へ向かって前進出来ている実感を持ち、気分良く入院生活を送っていました。いつ退院してOKな状態となって、術後12日目に退院日が決定(その後、婦長さんから、「もう1日早く退院になりました」と言われましたが、お迎えの妻の都合で予定通りにしてもらいました)。
1日も早く、「寿司、焼肉を美味しく食べる‼️」ことも目標に、順調にハードルを超えている手応えを感じ、退院を数日後に控えた頃、担当医の先生から、「手術後の顕微鏡検査結果の説明と今後についての説明しますね」と病室から面談室に移動。
何となく話しにくそうな様子は感じて嫌な予感はしていましたが、
「摘出したリンパ節の顕微鏡検査で、
23箇所の顕微鏡検査で2箇所から
がん細胞が確認されました」
とのこと。
「再発の可能性は?」
死ぬということでしょうか?」
放射線治療など、
状況に応じた治療ができますから」
「なるほど・・・」
心臓の鼓動が早まる。術後、「あとは、回復のために、いまを乗り切るのみ!」と
気持ちを奮い立たせ、前を向き続け、周囲からの賞賛に気を良くしていましたが
思っていたより厳しい現実に、再び、
「死」というものを改めて現実的に意識させられていました。
発症の部位が食道と胃の間の食道側でもあり、
食道がんと、胃がんの知見共有、連携が進められています。
そこで、胃がんで術後に使用している
「TS1」という服用の抗がん剤治療を
食道がんの術後にも使用する試みがされています。
これまでの抗がん剤がよく効いていることもあるし、
食道がんの治療としては終了しています。
TS1は効果もまだ十分に分かっていない面もあるし、
この治療はkennyさんの意思で、
しないという選択肢もありです。
一度、始めてから、副作用がキツければ、
途中で辞めるという選択肢もありです。
今日でなくてもよいので、考えておいてください」
「服薬期間はどれくらいですか?」
「1年ですね」
「1年?!」
術後、退院という日をひとつのゴールに、走り続けて来た。
退院すれば、時間はかかれど、ひたすら、回復の道を歩むことはがりを描いてきただけに、ステージⅢ、抗がん剤治療の再開という現実をすんなり受け止めるのが難しい状況でした。
10,000メートルを全力で走り切ってゴールした瞬間に、「1時間後に、フルマラソンの大会があるから、そっちも行っとく?」と言われたような感覚。身体もさることながら、気持ちを作ることが難しい。
「ここまで来たのだから、再発して命を落とすのは避けたい」
「けど、どれぐらい効果があるかわからない抗がん剤治療かぁ・・・」
「途中で辞めてもいいのなら、やらない選択肢はないか」
「退院後の服用の抗がん剤を始めるだけ始めようか・・・」
「辞めることはいつでも出来るみたいだし・・・」
面談前に調べていた再発リスク、再発後の生存率の厳しさなどなどを踏まえながら、一定の可能性を頭に入れてのぞんだつもりでしたが、
「リンパ節までいってたかぁ・・・」
「再発は何としても避けたいなぁ・・・」
「でも、また抗がん剤治療かぁ・・・」
整理し切れない感情が渦巻きました。
まぁ、ぼちぼち、いこか
そんな言葉が頭に浮かびました😁
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以下の記事は、全ての内視鏡医の先生、逆流性食道炎の経験者の方にお読み頂きたいとの思いで書いたものです。是非、ご一読ください‼️
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