出口なし

シス・カンパニー公演
新国立劇場 小劇場
 
見知らぬ三人が一つの部屋に連れてこられる。
何が行われるのか、そして、自分以外の二人のことはわからない。
しかし、自分がどういう状況かはわかっている。
疑問はあるけど恐怖心はない。
 
疑問に対して協力して立ち向かう、ということはしない。
あくまでも自分の思うままに行動する。
しかし、他者を否定する訳ではなく自分の希望を満たしてもらおうと思う。
そうはいっても自分の希望通りになどいくわけはない。
それでも望む。
手に入らないからと言って諦めることも未知の世界へ踏み出すこともできない。
決して満たされることがない世界がこれからも続く。
 
出演者のうち、大竹しのぶさんの衣装は新鮮な感じがしました。
特別なものでもないし、役柄にぴったりだけどこのような型にはまったような衣装を着た大竹しのぶさんを見たことがない気がしました。
そういう点で新鮮でした。
でもどのような衣装でも似合っていました。
 
上演時間は1時間20分と短めだったけど、満足のいくものでした。
余計なものを除いた、というよりも
研いでいったら短い時間になった、
そういう感じのする作品でした。
 
できる事なら他の演出家、出演者でもう一度観てみたい、そう思える作品でした。