Kenn Kato official blog「heal in the noize」Powered by Ameba-mihimaruGTアルバムmihimalight


6th album 「mihimalight」
2011.09.07 Release!!
UPCH-9674
¥3,000(税込)
M7-1/2のしあわせ

 5年ほど前に事務所の忘年会でお会いして以来、ずっと接点のなかったお二人。「いつか」と思っていたら実現してしまいました。

 Hirokoちゃんの天然さのファンだったのですが、実際にお会いしてますますファンになりました。彼女の周りだけ時間の流れがゆったりとしているんじゃないかと思えるような独特な空気感。そこに三宅さんのクールなイメージが溶け込んで絶妙なmihimaruワールドが構築されているのでしょう。

 本来はお二人ご自身で詞を書かれるので、今回は曲といただいた歌詞のイメージをベースに、ぼくなりのmihimaruっぽさを描いてみました。

 とにかくメロディーと声がせつないので、せつない世界観になるようにしながらも、いろいろ工夫してみました。今回はラップが入るスペースが取れるかどうか最後までわからなかったので、歌詞自体がラップに近い韻の踏み方をするように言葉を選びました。またHIrokoちゃんの年頃の持つリアリティーというか、等身大の表現にも気を配ってあります。言い換えれば、別れを現実として受け止められるだけちょっと大人になった女性の「元恋人に対して抱くやきもち」のような微妙な心の機微、かな。

 普通、この手の歌詞は最後に「ありがとう」と持ってくるのが、まあ定石なんだよね。でも、元彼が結婚すると聞いてそんなに素直に「ありがとう」といいきれるものなんだろうか?先を越されたらどんな感情になるんだろうか?と思ったわけです。だから「ありがとう」ではなく「しあわせに」というちょっと突き放したような「よそよそしい」言葉を持ってきました。精一杯の「強がり」、、、みたいな。

 ぱっと見、とてもきれいな詩の世界観に思われるかもしれませんが、そんなことを意識しながら読み聴きしてもらうと「決してきれいなだけではない」女心が見えてくる、はず?でないと、困る(笑)

 人の心には、誰でも過去を乗り越え、今を生きていくために必要なしたたかさがプログラムされていて、それが生々しい痛みのような記憶の感覚を美化していくことで相手を、そして自分を許していくことができる。それが残した記憶の余韻のようなものが「想い出の正体」なのではないか、と思うんだよね。

 そんな心の「したたかさ」と「しなやかさ」を感じ取ってもらえれば、いいんだけどな。

 というわけで、この「1/2のしあわせ」、なぜ1/2なのか?という部分を含めて聴いていただけたら、と思います。

 どうぞ、よろしくお願いします!

Kenn Kato