想いはつのる
どんどん、どんどん加速度をつけて
想いはつのる
こころの平野に
想いはつもる
かなしみをよろこびを
きらきらと乱反射させながら
想いはつもる
ありとあらゆる現実を
まるごと隠してしまうくらいに
想いはつのる
まぶしくて
目がくらむくらいに
想いはつのる
そして
いつの日にか
すこしずつすこしずつ
想いはきえる
現実の土にまみれて
瞬間褐色にそまりながら
いつの間にか
想いはきえる
新しい予感を
大地にしみこませて
想いは消える
あとかたもなく
マルデナンニモなかったように
まるでなんにもナカッタヨウニ

Kenn Kato