ひとりよりも、ふたり(Ver1.0/FullSize)
For 毎熊歩美M-Sakiya MAKE YOU SMILE
by Kenn Kato

泣いても、泣いても、
あふれる涙なら
明日を休んでしまえばいい
抱えて、抱えて、
こぼれ落ちる夜には
ひとりよりも、ふたり

しあわせがいつまでも
続かないように
終わりのない悲しみも
ないと思う

たぶん、いまはまだ
そういわれても
素直にはなれないと思う
わかってるよ

大丈夫、心配いらない
枯れない涙はない
そう、確か、以前(まえ)にも
似たようなコト、あったよね?

悩んでも、悩んでも、
答が出ないなら
しばらく忘れてしまえばいい
ムリして、ムリして、
強がるくらいならば
逃げてしまえばいい

なにもない毎日を
退屈といえば
ためらいなく、欲張り、と
怒られるね

だから、いまはただ
黙ってるけど
本当は少しだけ
羨ましく思う

ないものを求め続けて、
手にすればありふれて
失くして、悔やんで
だけど夢中に生きている

どんなに、どんなに
つらいといわれても
あなたの代わりは他にいない
それでも、誰かが
誰かを支えている
ひとりよりも、ふたり

そのうちきっと、この私にも
そんな日が訪れるでしょう
その時もしもあなたがいたら
静かに見守って

泣いても、泣いても、
あふれる涙なら
明日を休んでしまえばいい
なんにも、なんにも
してあげられないけど
ひとりよりも、ふたり

07.JAN.10
By Kenn Kato

 ぼくは観なかったんだけど、先日「歌スタ」がオンエアされたらしい(笑)結果としては残念ながら
札は上がらなかったようだけど、いまのこの御時世、レコードメーカーもそう簡単には新人を送り出せる余裕はないのが現実だ。崎谷さんもぼくもそれを覚悟の上で二つの作品を送り込んだ。

 仙人と呼ばれる崎谷健次郎さんはぼくの友人でもあり、素晴らしいパートナーでもある。だからプロデューサーとしてプレゼンする彼の助っ人として今回も参加させていただきました。

 札は上がらなかったけれど、楽曲に関しては関係各所から素敵なコメントをたくさんいただいたので、この機会に番組では半分しか流れなかった歌詞のフルサイズを掲載することにしました。

 あの番組からの「歌い人」デビューとしてのリリースはままならなかったものの、微妙な反応はあり、可能性が消えたわけではなさそう。ま、いずれにしても別のカタチで今秋にはリリースされると思うのでみなさんお楽しみに。詳細はまた追ってお知らせします。

 この作品はぼくの中ではひとつの自分らしいスタイルなんだけど、こういう作品がいま求められることが少ないのでなかなか書けずにいた世界観。こういう機会だからこそお披露目できたのかもしれません。その意味で十分価値があったと思っています。

 例えていうなら青山テルマちゃんの「My dear friends」やEXILEの「Song for you」に近いのかな?
世知辛い世の中で悩みを抱えて生きる人が多いこの時代、こんな友達がいてくれたら心強いだろうなぁ、とか思わない?確かに所詮は他人事でなにもしてあげられないし、その痛みは決して本人以上には理解してあげられないんだけど、理解しようと務めてくれる「思い遣り」のようなものが今の世の中に欠如している心のビタミンなんじゃないかと、思うわけです。

 そしてそれは、いまは他人事であっても、いつ自分に振りかかってくるかもわからない。そんな不安もあるでしょう。それでも、自分にできる限りのことをしてあげたいと思う気持ち、既に必死に頑張って堪えている友達に追い討ちをかけるようにただ「頑張れ」とは「いえない」優しさのようなもの。それがいま最も必要とされているものなのかもしれないね。

 人それぞれ性格があって、いいところも悪いところも理解し、受けとめていないと出て来ない部分を描いてみたかった、のかな?

 ぼくの詩は一見優しそうに見えるけど、思うより突き放したような表現が多いんです。

 「抱きしめてするKissだとか、交わす言葉が足りない、そんなことがこれからあるのかもしれない」
とか、
 「間の悪いおれの時計を恨んでみたところで、まわるこの世界、グルグルまわる世界」
とか、
 「会いたくて、会えなくて、でも会いたくて」
とか、
 「結果を出さなけりゃ、そこでなにもかも終わる」
とか、
 「出逢いのチカラ」シリーズだって別れちゃった、

でしょ?なぜかわからないけど曲調に関わらず「人にはどうしようもない現実があるんだ」ってことを常日頃からしっかりと心に抱きしめて描くように心がけています。

 それがぼくなりの「リアリティー」なのかもしれない・・・なーんてね。

 また近いうちにもう1曲の「風になりたい」をお届けしようかと思います。もちろんその前にDEEPのアルバム告知もしないとね(汗)あまりにあの曲について書き過ぎた上にアルバムに新規の楽曲がないために告知しようにもしようがなくて遅くなっちゃってごめんなさい。でもいいアルバムです。

 最近自分の心の内圧を上げるためにあえてネット上に書くことを控えています。ぼくら物書きは小出しにガス抜きしちゃうと肝心な書きの時に書く勢いがなくなってすぐ息切れしちゃうんだよね、だから、ごめんね!

 では、また近いうちに!