みなさんおひさしぶりです、

ついに写真展がスタートしました!プリンティングアドバイザーの堀内カラー石橋泰弘さんとディスプレイマネージメントの(株)フレームマンさんの徹底したこだわりで2階の大きな3作品のプリントがやり直しになり、まだ100%とは言えませんが来週には完成予定です。

空間プロデューサーとはいっても、ぼくの中にはイメージしかなく、それを具体的にスタッフのみなさんに指示するノウハウはありません。ぼくが言葉でイメージする世界観を石橋さんが具体的に変換して下さり、フレームマンの仕切り役高橋さんに伝えてくれるんです。そして高橋さんの指示でスタッフのみなさんが見事な手さばきでカタチにしていってくれます。

まさに匠のなせる技。ぼくも自分が当事者でなかったら、ただただあんぐり口を開けて見てたでしょう(笑)

さて、搬入開始です!まずは一番メインに来る大きな作品を展示する壁の清掃から始まります。

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今回は基本アルティファータ店内のイメージをそのまま活かすよう、白とグレーの壁に写真を直接埋め込んだように見えるプリントのアイディアが随所にちりばめられています。だから下地に来る壁面をきれいにしていかなければなりません。そして3ヶ月にわたる長期の展示に耐えられる壁の材質に会った接着剤を使用
するのですが、壁面清掃はその接着剤の有効性を損なう不純物を取り除く作業でもあります。

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作品が到着しました!ベースとなる作品はこの周りが透明になっているアクリルパネルプリントです。美容室は様々なスプレーや水分が飛び交います。万が一写真にそれがついてしまっても拭き取れるように、というリクエストに応えていただきました。

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そしてキャプションボードも同じ仕様になっています。これは鏡や壁面につけられます。ガラスのテーブルの下に見えるのはポラロイドの組写真。デジタル作品だけでは全体にクールになり過ぎるので、アナログ写真であるポラロイドの組写真を随所に配置して人のぬくもりの演出を加味してあります。カラーリングやパーマをしている途中のお客様はみなさんこのテーブルに座られます。退屈な時間だと感じさせないように工夫してみました。

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できたてほやほやのぼくのチーム、Team K2はぼくの会社と所属事務所以外に、チーフデザイナースガハラコウジさんの会社Future Worksやプリンティングアドバイザー石橋さんの勤めている堀内カラー、展示トータルフィニッシュワークを担当していただいているフレームマンの集合体です。

ぼくのアシスタントがポラやキャプションボードの配置の仮決めをしている間にも壁面の準備は着々と進んでいきます。

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階段脇の壁面のセッティングが済み、いよいよアクリルプレート作品の設置が始まります。通常の写真展とは違い、設置する位置をシャンプー台や鏡の前に座るお客様の視点の位置に配置しました。

ピッと一本の糸を張り全ての作品が一直線上にぴたりと並ぶように水平線を取ります。

後ろにいるのはお客様ではありません。新しいトリートメント剤の使い方について研修中のサロンのスタッフのみなさんです。お客様がいる時間は原則撮影禁止です!

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さらに慎重を期し、魔法の定規で1ミリのズレもないように作品が貼り付けられていきます。2階では雑誌の撮影が、1階ではスタッフの研修が行われる中、それを邪魔しないように段取りを組んでおかないとなりません。

それを見守るぼくの手にはアルティファータの設計図、すべての写真の配置の詳細がここに入念に書き込まれています。ちなみにただぼさっと突っ立ているわけではありません(笑)並行して3ヶ所で進められている作業が自分のイメージ通りに行われているかどうか、あちこち動き回りながら石橋さんと一緒に指示確認しないとならないのでタイヘンです。

その間にデザイナーの菅原さんは地下のオフィスでアルティファータのサイトに掲載されている記事のテキストデータのデザインの最終調整に。フォントの選択、文字サイズの大小といった地道な作業もデザインの重要な要素。キャプションプレートやその下についているK2ロゴ、フライヤー・販売用カレンダーセットのデザインも彼の作品です。

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さて、鏡周りの配置はこんな感じです。カット中のお客様が首を振ってしまうような配置にするとスタイリストさんが仕事をしづらくなります。視線だけで写真とキャプションが見えるように工夫してみました。ちなみにこの作品のタイトルは年明けにリリース予定のGIRL NEXT DOORの2ndアルバムの中のインスト曲のタイトル。彼らもまたアルティファータのお世話になっているんです。

1階の作品は大地を意識したアングルの作品が主体になっています。ヒカリの差し込む場所には澄んだ色彩感の作品が、影になる部分にはコントラストの強い作品が展示されています。

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2階はまだ未完成ですが、ソラウミがテーマ。空と海が写っている作品がずらっと並んでいます。来週にはどでかい作品が二つあらたに運び込まれる予定。いまはダミーが展示してあります。

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さあ、どうでしょう。あの壁がこんな風になりました!

美容室にはたくさんの鏡があり、どんどんきれいになっていくお客様を写しています。だから一番目立つこの場所には、サングラスや車のフロントグラスの写り込みを撮った作品を2点展示してみました。

いかがでしたか?実際にはこの状況下でこれだけの作業を開店までの3時間半で仕上げなきゃならないから戦場のような空気感でしたが、上がりを見るとつかれも忘れてしまいます。でも、設営完成直後は客観性が薄れるので、昨日と今日の夜、自分がお客様になって訪れてみました。

昨日、ぼくと同じ会社に所属する、女優さんの中村ゆりちゃんと先日日本デビューを果たしたばかりのSHANADOOのメンバーが来店していました。ぼくの写真活動を知っている人は少ないので、当然面識のある彼女たちも知らないわけですが、ゆりちゃんの「なんだかあったかい写真がたくさん飾られてますね」という一言がむちゃくちゃ嬉しかったです。

そして今日、あのテーブルに座っていたお客様が写真の存在に気づいてまじまじと観てくれているのを見てまたまた感動。それもこれも、みんな心強いチームのメンバーが支えてくれているからなんだなぁ、と心から感謝した次第です。常日頃ひとりでスタジオにこもって書き続けている自分には体力的にかなりキツイ一日でしたが、そんな疲れも吹っ飛んだ今日、ぼくはまた作詞家に戻ります。

これからの3ヶ月、どんな反応があるのか楽しみです。ぜひCHIKAちゃんのヒカリの部屋を一度訪れてみて下さい。artifataのスタッフ+TeamK2メンバー一同、心よりみなさまの御来店をお待ちしておりますm(_+_)m

Kenn Kato/Team K2