柔道の団体戦が、こんなにおもしろいものとは思わなかった。

 

 

  柔道団体戦、フランス対日本の決勝戦を生で見たけれども、こんなにおもしろいものはないというくらい惹き込まれた。

 

 まず、全員がそろって向き合って、礼をするところから始まって、一人ひとりがチームを背負って真剣勝負。しかも、階級が上の人と闘ったりして、柔道本来の醍醐味、「無差別級」のおもしろさがあった。

 

 日本がリードして阿部一二三選手が出てきたときは、「これで決まる!」と思ったけれども、地元フランスの応援を受けた異様な雰囲気の中、3対3のタイに。

 

 デジタルのスロットの抽選で、斎藤選手とリネール選手の対決になった時には、「できすぎている!」とは思ったけれども、ネットの方が言われていたように不正だとは思わなかった。さすがにシステムは第三者がチェックしている。

 

 結果として負けたけれども、最後はみんなで向きあって、礼をして終わる。

 喜怒哀楽は、そのあとで。

 礼に始まり、礼に終わる。柔道のかっこよさが最大に表れた団体戦にしびれた。

 日本の精神もグローバルに感化を与えているのではないか。

 

 ルーレットの抽選を待つときに、全員が横に並んで、「さあ、来い!」「私がいく!」「オレの出番だ」みたいに自分の腕をパンパンたたいている瞬間は、ほんとうにわくわくした。

 

 柔道の団体戦が、こんなにおもしろいものとは思わなかった。

 

 パリ五輪に感謝である。

 

(クオリア日記)