バイデン大統領とトランプ前大統領の討論会を仕事をしながら全部聞いていたが、不安がつのる結果となった。

 

バイデンさんは年齢からくる衰えがかくせず、討論内容を事前にリハーサルして事実や数字を並べる力は見せたものの、状況に応じて臨機応変に対応する能力がないことが明らかになかった。

 

数日前から風邪を引いていたと明かされたが、それを考慮しても大統領の激務に耐えられるか疑問視される。

 

一方のトランプさんは、すでに指摘されているように事実に反することを繰り返し、いわば「嘘つき」と言われても仕方がない状況だった。もっとも、このような振る舞いは8年前、4年前と変わっているわけではない。トランプさんの支持者は、もともとそういうことを気にしないのだろうし、大統領も4年間つとめることもできるのだろう。

 

バイデンさんの交代論が浮上している。アメリカやイギリスはコモンローで、明文化されたルールよりも、実質的なコモンセンスの判断が優先される傾向がある。民主主義の原則は守りつつ、バイデンさんの交代に向けて動きが出るのではないだろうか。

 

まずは考えられるのは副大統領のカマラ・ハリスさんだが、トランプさんと対決した時に勝てるかは疑問である。

 

英語圏のツイッター(X)では、ヒラリー・クリントンさんの名前が挙がる。8年前のトランプさんとの対決で得票数では勝っており、候補者になる手続きもその時一回経験しているので、コモンセンス的にはもっとも有力だろう。

 

ミシェル・オバマさんの名前も挙がるが、上の筋論から、ヒラリーさんの方が有力だと考えられる。

 

ヒラリーさんとトランプさんの対決になった時どのような結果になるのか。少なくとも、拝見するたびに心配になるバイデンさんが選挙に出るよりも、今の時点で妥当な判断と言えるのではないか。ただ、どうやってそこに着地させるのか、まだ紆余曲折がありそうだ。