#シラスフロントロー

第25回 アニメ『窓ぎわのトットちゃん』

 

 

最優秀批評家賞 a24koide(3度目)

平均78点(最低70点、最高90点)

 

批評コンセンサス

小林先生や、大井町線など、世界を広げてくれる入口になるものが子どもの目線で鮮やかなに描かれる。「君はほんとうはいい子なんだよ」と言う小林先生のキャラクター、声を担当する役所広司さんが素晴らしい。電車のシーンで見える富士山がいい。汚物の片付けなど、すべてを自分でやるという自由と責任。やすあきちゃんの葬儀からトットちゃんが走りさる一連のシークエンスは素晴らしく、この映画の白眉であると言える。切符切り係が女性になったり、大本営発表の区別などの細かい時代背景の描き方もすぐれている。トットちゃんの家庭が特別な存在であることの描き方は、警官に服装を注意される場面など限定されていた。やすあきちゃんとの交流と物語の関係性については、脚本の現代的水準から議論がありうる。美化されたキャラクターデザインについても、議論があった。

 

議論の詳細(番組アーカイブ)

https://shirasu.io/t/kenmogi/c/kenmogi/p/20240213093042